第71章 *強靭インベーダー*
トレイン『ブッチの物言いは訂正したいところだが、ある意味正しくもある。嘆きの島の所在地が分からない以上、我々は彼らを追う手立てがない。
君たちはそれぞれ寮に戻り、寮生の点呼。被害状況を確認し、報告するように』
トレインの指示に全員が"はい"と返事をする中、ルークは1人いつになく真剣な面持ちである決心をしていた
その後、解散しそれぞれが各寮へと戻っていく中、ルークとラギー、その後ろからユウとレイラの四人は騒動の後からか、すっかり静けさに包まれた廊下を歩いていた
ラギー『ったく..なんだってレオナさんはオレに寮を預けるなんて言い出したんだか。貧乏くじッス!』
『そんなこと言わないで。レオさんがそう言ったのはラギさんを信じてるからだよ』
ルーク『彼女の言う通りだ、ムシュー・タンポポ。彼は君を信じている。自分の群れ(プライド)を預けるに足る人物だと』
ラギー『信頼なんかで腹は膨れねぇんすよ。後で高い肉奢ってもらわないと、割に合わねぇ〜』
ルーク『..そうだね。そのためにも、彼らには無事に帰ってきてもらわないと』
『早く、会いたい..』
ラギー『レイラちゃんにそんな顔させるなんて、高い肉と一緒に野菜スティック大量に買わせてやらないと』
『んふふ、そうだね』
クスリと笑い、ラギーたちにやっとの安堵が訪れたその時、静かな廊下の奥から誰かの走る足音が近づいてきた
ジャック『ラギー先輩!!メッセージ読みました。さっき学園を襲撃した連中に、レオナ先輩たちが攫われたって..どういうことすか!?』
若干取り乱した様子のジャックにあくまで落ち着いた口調で状況を説明していくラギーの様子を見守りながら後ろにいたレイラはそっとユウに寄り添った
『ラギさん落ち着いてる』
ユウ『だね。緊急の時に落ち着けるあの人だから、レオナ先輩は寮を預けられるんだね』
ジャック『ユウ、レイラ、あちこち傷だらけじゃねぇか。もしかしてお前らもやつらにやられたのか?』
ユウたちの服や肌に傷がついているのを見つけ、心配の表情を露わにしながら大股で近づく
ジャック『レイラ、またお前そんな怪我しやがって』
『大丈夫。心配させてごめんね』