第71章 *強靭インベーダー*
抵抗を見せたヴィルたちに、謎の集団たちは彼らへの攻撃を開始した。戦いは激しく、双方の放つ魔法によって談話室の壁には焦げ跡や斬撃の痕が次々に残り、カーテンや家具も無惨なほどに壊れていく
寮長クラスならきっと対抗できると彼らの背中で見ていたユウたちだったが、戦況は圧倒的にこちらの不利であった
魔法を撃ち込んでも特に効いた様子もなく、手に持ったオールのような武器は、彼らに息もつかせぬほどの速さで魔法を放ってくる
エペル『あのヴィルサンたちが、押されてる..!』
デュース『あいつらが持ってるオールみたいな杖、すごい速さで魔法を打ち出してる!』
『っ!!ヴィルさん、危ないっ!』
バリバリバリバリ!!!
ヴィル『ああああっ!!!』
謎の集団が突如放った電撃がヴィルを直撃した。全身を強烈な痛みが走り、ヴィルは意識を失いその場に倒れ込んだ
ルーク『ヴィル!!』
?『被検体Eの行動停止を確認。確保する』
バリバリバリバリ!!!
ジャミル『ぐああああっ!!!』
カリム『ジャミルっ!!』
?『被検体Dも確保完了。同Fを確保したテトラ班と合流し、本部に帰還する』
同じ電撃がジャミルを襲い、謎の集団は気絶したヴィルとジャミルを抱えて、機体に飛び乗っていく
カリム『ジャミルとヴィルをどこに連れて行くつもりだ!待て!!』
エース『せ、先輩たちがあっという間にやられた..』
呆然と立ち尽くしていると、シュワアアという機械音が聞こえ、壊れた窓の外から同じ格好をした集団が現れた
?『テトラ班、ヘプタ班と合流完了』
エペル『..ち、ちょっと待で。あどがら来たやづらが持っちゃあケィジさ入っちゅうのって..』
グリム『出せ〜〜!!出すんだゾ!!!』
ユウ『グリム!!??』
グリム『はっ!!ユウ..!レイラ!エース!デュース!』
テトラ班と呼ばれた外で浮遊待機していた集団の一人が持っていた透明ケースの中には凶暴状態ではないいつものグリムが泣きながらこちらに気づいて涙目で助けを求めていた
?『任務完了。本部へ帰還します』