第70章 *会合アゲイン*
ヴィル『ルーク..』
ルーク『この世に様々な人が存在するように、物事の感じ方や捉え方も人それぞれだ。そう..許せる事も、許せない事も..』
『...』
ルーク『レイラくんにとっては、どんな理由があろうとも、身内である私がロイヤルソードアカデミーに投票したことが、そして白雪の君のファンであることが理由の一端を担っていた可能性が少しでもあることが許せないんだ。
VDCの終わりに私の口からも説明はした。彼女も不服ながら理解はしてくれたが、心の奥底では納得はしていないんだね。
だけどその怒りを、私はこれ以上治めようとは思わない。彼女の怒りもまた正しい。私はその怒りを受け止め、そして自らの罪として背負う』
ヴィル『ルーク、あんた..』
ルーク『彼女の信頼を裏切ってしまったのは、紛れもない事実だからね』
穏やかな笑みでその場で片膝をつき、下からレイラの顔を見上げる。不安げに揺れる赤い瞳と目が合う
ルーク『だから君は、君の感情に素直になっていいんだ』
『..っ..私..』
ルーク『うん』
『私は...っ..』
ズドン!!!!
何かが撃ち込まれるような轟音と共に地面が1度だけ大きく揺れた。突然の出来事に足を取られてよろけてしまう
エペル『じ、地震!?』
バキッ!バキバキバキッ!!
今度は亀裂が入りボロボロと崩れる様な音が聞こえる。すると窓の外からの気配を感じ取ったへ睨みをきかせる
ルーク『..いいや、違う!』
『ヒュンヒュン聞こえる...何か、来る..』
ルーク『(流石の聴力だ..)みんな、窓の外を見て!』
その言葉に全員が窓から外を覗くと、目の前を何体もの飛行物体が横切っていくのが見えた。よく見ると、それは物体ではなく小型の飛行機体に乗った、まるでロボットのようなスーツを纒った人だった
カリム『なんだあれ!?スケボーみたいな板に乗った奴らが、いっぱい空を飛んでる!』
ヴィル『何ですって?この学園は特別な行事がない限り、外部からの侵入者を防ぐために魔法で結界が貼られているはず』
ジャミル『まさか、さっきのは結界が破られた音か!?』
ヴィル『一体どうやって..』
ルーク『こちらへ向かってくる。数は1、2..みんな伏せて!』