第69章 *イグニハイド寮編〜冥府の番人〜深刻ミッシング*
『ママたちどうするの?』
エミリア『暫く二人で回ってから帰るわ。本当はずっといたかったけど、貴女はお友達と遊んで来なさい。しれっと写真撮るけど気にしないで』
ディオン『その前に僕ら3人で撮ろうね』
ユウ『あ、僕撮りますよ』
エミリア『あら、じゃあお願いするわね』
持っていたカメラをユウに託すと、エミリアたちはレイラを挟むように並ぶと、校舎を背にして一枚写真を撮った
ディオン『家宝だ』
エミリア『大袈裟ね。3人での写真はいくらでもあるのに』
ディオン『でも今日この時この場所での写真はこれだけだよ。充分家宝さ』
撮れた写真を見ながら二人は嬉しそうに微笑み合った
『えへへ、嬉しい』
エミリア『後でプリントしておくから、家に飾っておくわね』
『ん』
エミリア『それじゃあ、ママたちは行くわね。元気そうな顔を見られて嬉しかったわ。また何かあったら遠慮なく連絡してね』
ディオン『パパたちはいつだってレイラの味方だからね。僕らの可愛い可愛い天使』
『ん..ママ、パパ、大好き』
3人で抱きしめ合うと名残惜しそうに離れ、エミリアたちは最後にユウたちへ小さく笑みを浮かべて去っていった
ユウ『ママさんたち、行っちゃったね』
『ん。でもこっそり写真撮るって言ってたから多分また会うと思う』
エース『んじゃ、オレらも屋台回りに行くか。朝食べてないから腹も減ったし』
デュース『だな。レイラも何か食べたいだろ?』
『ん..お腹すいた』
リドル『ボクたちもそろそろ行こうか』
トレイ『リドル、大丈夫か?』
リドル『問題ないよ。むしろ改めてレイラとのこれからを大事にするという覚悟ができたからね。あの人には感謝しないと』
トレイ『そうか。なら良かった』
ケイト『一つ大人になったねリドルくん』
リドル『なんだいそれは』
可笑しそうにクスクス笑いながら、リドルたちはレイラたちに背を向けて歩き出した
リドル『では、ボクたちも行くけど、くれぐれもナイトレイブンカレッジの生徒の名に恥じないような行動を心掛けること。いいね?』
『『は〜い』』
リドル『返事は?』
『『はい、寮長』』
ユウ『僕らもつられて寮長って言っちゃった』