第68章 *終曲ポムフィオーレ*
エース『なーにマジの別れみたいなこと言ってんの?すぐ会えるに決まってんじゃん』
デュース『そうだ。特に僕たちはクラスも同じだし毎日会えるだろ?それに、先輩たちも学校内で会うことだってある』
カリム『もしかして寂しいのか?ほら、抱き締めてやるからこっち来いよ!』
カリムの広げた腕に、小走りで駆け寄って収まると、強く抱き締められ頭を撫でられる
カリム『寂しいか?』
『ん..』
カリム『オレも。でもまた会える。スカラビアにも遊びに来いよ』
『行く』
エース『カリム先輩!オレらにもレイラ抱き締めさせてください!』
カリム『う~ん...ま、今ならいいか!ほら、エースたちのとこ行ってやれよ』
『ん』
カリムの腕から離れると、1人1人の温もりを確認するように順番に抱きついていった
オンボロ寮・ユウたちの部屋
グリム『はぁ..1月から今日まで、マジで大変だったんだゾ。結局ツナ缶富豪にはなれなかったし..マネージャーとしてこき使われたってのに、働き損だったんだゾ~~!!』
『お疲れ様、グリム..』
グリム『あいつらが自分の寮に帰っちまったら、なんだか寮が広く思えるな』
『寂しい...』
ユウ『結構騒がしかった分、ちょっと寂しくなるかもね』
グリム『さーて。風呂も済ませたし、オレ様たちももう寝ようぜ』
ユウ『そうだね。レイラも疲れてるでしょ?しっかり寝て体を休めないとね』
『ん...』
静かに頷いたレイラは、ユウの手をとってベッドに潜り込むと、いつもより強めにユウに抱きつきながら、何も言わずに目を閉じた
ユウ『....何も聞かない方がいい?』
コクンと頷いたのを感覚で理解すると、"分かった"と言ってそれ以上は何も言うことなく、ただ優しく小さな体を抱き締めた
ユウ『(おやすみ...)』
コンコン..コンコン..
ユウ『(誰かが..ドアをノックしてる?)』
ミッキー『おーい、ユウ?』
ユウ『ミッキー!また、鏡がどこかに繋がってる!』