第68章 *終曲ポムフィオーレ*
ユウ『....』
デュース『ハント先輩っ!そんな事したら..』
エース『オレ、あいつが泣くところはあんま見たくないんすけど』
ルーク『...うむ..』
エースたちの余りの真剣な眼差しに口を閉ざしてしまう。そんな中、ジャミルは静かに口を開いた
ジャミル『もしかしたら、もう気づいているかもしれない』
『『『!!??』』』
ジャミル『観客席からは聞こえなかっただろうが、ルーク先輩とネージュのやり取りは見えてただろう。あいつは感情が子供な割には聡いやつだ』
ヴィル『..どうするの、ルーク』
ルーク『私の考えは決まっているよ。ユウくんの願い通り、決して私の方からは言わない。けれど、彼女が望んだその時は包み隠さない』
ユウ『それであの子の心が壊れたらどうするつもりですか。まさか真実を伝えてそれで終わりなんていう、無責任な真似なんかしませんよね?』
ユウの怒りを含ませた低い声が談話室の空気を一気にピリッとさせた
エース『ユウ..』
ユウ『ロイヤルソードアカデミーに投票したことは、僕は驚いたしちょっと怒ってもいます。でもルーク先輩の考えは、完璧じゃないけど理解はしました。
だけどあの子はそういきません。もし知ったら、どんな理由であっても、先輩はあの子にとって"裏切り者"です』
ルーク『..そうだね。私はこのNRCトライブにとっても、彼女にとっても裏切り者だ。けれど、自分の心に偽らず決めたこの選択に後悔はないよ。
だから、私は自分の行動にしっかりと責任を持って、彼女と向き合うつもりだよ』
ユウ『.....』
互いの真剣な眼差しが絡み合う。ユウは何も言わずにただルークの目を見つめて、心に渦巻く様々な感情で頭をいっぱいにしつつも、彼の目に本気の色を感じとり"分かりました"と頷いた
ユウ『言いましたね?ちゃんと責任とってください。決して逃げ出さない、と。必ず向き合う、と』
ルーク『ウィ。命をかけて誓おう』
ヴィル『(ルークの纏う雰囲気..本気みたいね)』
ユウ『..よし。この話は終わりです!さあ、荷物とっととまとめてみなさん帰ってください。僕とレイラがいつまでたってもイチャイチャ出来ないじゃないですか!』
エース『ほんとお前、そういうところな』