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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第68章 *終曲ポムフィオーレ*









〔No side〕





オンボロ寮・談話室



ヴィル『はぁ...誰か気絶させてって言ったでしょ。あんな大勢の前であれを歌うはめになるなんて..』




VDCが閉会し、NRCトライブのメンバーはそれぞれの寮へと帰る前に、荷物を整えるためにオンボロ寮を訪れていた


事が終わったことにより、幾分か冷静になったヴィルは、最後のステージでネージュと歌い踊ったことを思い出して頭を抱えて項垂れていた



ルーク『そう悲観するものではないよヴィル。とても美しいステージだった。私は2人のパフォーマンスに涙が止まらなかったよ!』


ヴィル『あんたって男は...ほんとに..はぁ』


ユウ『にしても面白かったなぁ。あの時のエースたちの顔。歌い方もやる気なさすぎて笑っちゃったじゃん』


エース『だってさぁ..ヴィル先輩やルーク先輩ならまだしも、あの場でノリノリで歌えなんて無理あるでしょ』


デュース『いきなりの事だったし、状況が分からないまま始まったからな』


カリム『でもすげー楽しかった!!負けたのは悔しかったけど、最後はみんな笑って終われたから良いじゃねーか!』


ジャミル『全員が笑えてるものか。最後まで悔しそうに泣いてた人もいたぞ。恐らく俺たちに投票してくれた観客の1人だ』


カリム『確かになぁ。それでも、ステージが終わった後は拍手してくれた』


ジャミル『だから何だと言う話だが。それに、笑えなかったのはその観客だけじゃない。誰よりも俺たちが勝つと信じてくれたレイラも、最後まで笑えていなかった』



その言葉に全員が黙り込み、気まずそうに床を見つめた



ジャミル『ユウ、レイラの様子はどうだ』


ユウ『かなり弱ってます。終わってからもずっと胸が苦しいって、頭が痛むって言ってて。今は部屋で休ませてます。グリムが側にいて何かあったらすぐ知らせてくれるみたいなので安心ですけど』


ヴィル『...アタシのせいね』


ユウ『..いえ、多分ヴィル先輩のオーバーブロットだけが原因じゃないと思います。あの子、最後のステージが始まったら、こう言ったんです。


"こんなの、もう見たくない"って』






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