第67章 *最高潮ビート*
?『見て!ネージュとヴィルが手を取り合ってる!』
?『世界レベルの2人が互いの健闘を称え合って..なんて美しい光景なんだ!』
突然あの人がヴィルさんの手を取って舞台の真ん中に連れていった
ネージュ『ナイトレイヴンカレッジのみんなも、一緒に歌おう!』
みんなは戸惑った様子で、それでも舞台の真ん中に歩いていった
そして、あの人の.."ロイヤルソードアカデミー"の曲がまた流れ出して、みんなは歌いだした
キラキラしてた...とてもキラキラしてた...
お客さんたちも大喜びで、ヴィルさんも最後には笑ってあの人と歌って踊ってた
きっと、1番盛り上がってる....
だけどこんなキラキラは好きじゃない
寧ろ
大嫌い
ユウ『うわぁ..ヴィル先輩とルーク先輩、カリム先輩以外のみんなの顔。特にエースとジャミル先輩なんて酷いなぁww』
グリム『う"ぅ~~!!オレ様のツナ缶がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
ユウ『ほらほらグリム。いつまでも泣かないの。ツナ缶は残念だったけど、協力はしたから寮の水回りの修繕は確定だ』
グリム『それよりツナ缶が良かったんだゾ~!!!』
ユウ『もう...。あっ、レイラ。気分はどう?まだ苦しい?』
『.....』
ユウ『レイラ?』
『...たくない』
ユウ『え?』
『こんなの、もう見たくない...』
ユウの凄くびっくりした顔が見える。私はとにかく目の前のステージが見たくなくて、帽子を深く被ってユウの胸に顔を埋めた
ユウ『うん...分かった』
ユウはそれだけ言って、帽子の上から耳を塞ぐように軽く押さえながら抱き締めてくれた
こんな物語は大嫌い
早く..早く終わって....
そう思いながら、私は強く目を閉じて小さく聞こえてくるあの曲にまた胸と頭が痛むのを必死に耐えた