第67章 *最高潮ビート*
ユウ『レイラ、スマホで投票する準備出来てる?』
『ん。いつでも』
エースたちと別れた後、ユウたちも投票と結果発表のために再び観客席へと戻っていた
?『今大会の優勝チームは、会場のみなさまの投票により決定致します。歌唱力、ダンス、演者がどれだけ曲の世界観を表現できていたか..どのチームも非常にハイレベルなパフォーマンスでしたが、どうぞ"1番輝いていた"と思うチームにご投票ください!』
QRコードの書かれた紙を取り出し、観客たちは次々とスマホを使って投票し始める
『1番輝いてた..そんなのヴィルさんたちに決まってる』
ユウ『ネージュくんたちが1番の強敵だけど、きっと勝てるよ』
グリム『オレ様のツナ缶富豪の夢まであと少しなんだゾ~♪』
『林檎くんたち、さっきよりも緊張してる』
ユウ『そうだね。向こうとこっちは選手7人ずつ。それに僕らが2人合わせて2票分は勝ってる。でも、問題は観客たちの投票数』
グリム『そんなの、オレ様たちの方がいっぱい票をもらえるに決まってるんだゾ!』
『ん..ヴィルさんたちはあの中で1番だった。絶対...負けないもん』
ふん、と気合いを入れる愛らしい姿にユウはクスリと笑って頭を撫でた
その時、舞台で投票をしていたある1人の人物に、レイラは何かを感じて視線を向けた
『...なんだろ』
ユウ『ん?どうしたの?』
『ちょっと、やな予感がする』
?『そこまで~!!』
カンカンカン!!と投票終了を告げる鐘が鳴り響く
?『ただいま集計しております』
集計を待つ間、舞台上の選手たちは自信に満ち溢れる者、緊張で手や体を強ばらせる者、観客に手を振って交流する者と様々だった
『大丈夫、だよね...勝てる..ん、絶対勝てる』
レイラは祈るように手を重ね合わせ必死にNRCトライブが勝つことを願った
?『..ただいま、集計が完了しました!こ、これは..こんなことがあっていいんでしょうか!?なんと、第1位と2位の票数がたったの1票差です!!!』
余りの僅差に会場からはどよめきが聞こえ、舞台上の選手たちからも驚きの声が上がる