第67章 *最高潮ビート*
エペル『おれ..僕のはどうだった、かな?』
『『『誰が1番カッコ良かった!?』』』
『あわわ..』
ユウ『おいごらぁ!!レイラはただでさえも1番疲れてるんだから、これ以上負担かけない!』
グイグイと押し寄せるエースたちをユウが鬼のような形相で追い払い、レイラの手を取ると足早にヴィルたちの後を追いかけていく
エース『あっ!!おい、待てってば!まだ誰が1番か聞いてないんだけど!?』
ユウ『今気にするのはそっちじゃなくて、僕たちが優勝出来るかどうかでしょうが!!それに、いつまでも廊下でたむろするのも迷惑だからダメ!』
『ユウ..他の人のことも考えてるんだね。凄いなぁ』
ユウ『ほんとは早く落ち着ける場所でレイラのこと抱き締めたいからって言ったら、怒る?』
『ううん、怒らない。寧ろ嬉しい..ね、早く戻ってギュッてして?』
ユウ『勿論』
『『『待てこらユウ!!!』』』
エースたちの声を背中で聞きながら、ユウは楽しそうにレイラの手を引いて走っていった
コロシアム・控え室
『みんなカッコよかったよ?』
エース『だ~から、"みんな"じゃなくて1人を選んでほしいの!』
『ぅぅ...そう言われても』
返事を待つエースたちに周りを取り囲まれ、レイラはどうしたものかと眉を下げた
『(ほんとにみんなカッコよかったのに..)』
ユウ『だから負担かけるなって言ってんでしょうが。レイラ、言わなくていいよ。それよりも結果発表までゆっくり休もうね』
『ん...』
ヴィル『その通りよ。原因であるアタシが言うのもなんだけど、レイラはこの中で誰よりも疲弊してる。ペンのブロットだって、かなり危険なところまで来てるんだから』
目を向けた先には、まだ半分以上がブロットに染まった宝石が鈍い光を放っていた
『『『....』』』
デュース『そうだったな。すまない、レイラ』
エース『...わーったよ。もう言わないから、最後にオレのこと褒めて』
『ん、いいよ』
椅子に座るレイラと視線を合わせるように片膝をつき、エースはねだるような目線でレイラの腹に抱きついた