第67章 *最高潮ビート*
?『ヴィル・シェーンハイト率いるナイトレイヴンカレッジ代表選手のみなさん、素晴らしいパフォーマンスでした!!』
ヴィル『みんな、ありがとう。また会いましょう!』
観客たちの声援に応えるように、ヴィルたちは手を振りながら笑顔で舞台からはけていった
『ユウ、私達も行こ』
ユウ『そうだね』
グリム『おい、置いていくんじゃねーんだゾ!!』
コロシアム・廊下
ヴィル『...うっ』
ステージを降り、完全に観客たちから見えない所まできたその時、遂に耐えきれなくなったのか、ヴィルの身体がぐらりと傾き、廊下の壁に背を預けて座り込んでしまった
ルーク『ヴィル!誰か、冷却スプレーとテーピングを!!』
?『はい!』
近くに居たスタッフがルークの指示で廊下を駆けていく。その駆けていった先から現れたユウたちは何事かと思い、廊下に座り込むヴィルの姿を見つけると、慌てた様子で駆け寄った
『ヴィルさん、大丈夫?』
ヴィル『っ、ええ...アタシ、最後まで舞台に立っていられたのね』
ルーク『ああ、そうだとも。誰一人欠けずに、最後まで舞台に立っていられた』
エペル『ヴィルサン、本当にやりきっちまった..』
エース『音程外しなし、ダンスのトチりもなし..』
デュース『マジですげぇ根性だ..シェーンハイト先輩』
ルーク『いいや、凄かったのはヴィルだけじゃない。君たちも、今までで一番素晴らしいパフォーマンスだった。私は、君たちと共に舞台に上がれたことを誇りに思う』
ジャミル『お互いを称え合うのはまだ早いんじゃありませんか?優勝のアナウンスを聞くまでは、まだ終わってない』
カリム『でも、やれるだけのことはやった。きっとオレたちのパワーは会場のみんなに伝わったと思うぜ!』
ルーク『ああ。あとは、運命の女神が我らに微笑んでくれることを祈ろう』
ルークの言葉に全員が頷くと、とりあえず全員パフォーマンスが終わるまで控え室で待機しようということになった
座り込んでいたヴィルの懐に、柔らかい感触と優しい匂いが飛び込んできた
『ヴィルさん...』
ヴィル『!....いきなりどうしたのよ』
驚いたもののすぐに表情を緩め、髪を撫でてやりながら問うと、花が咲いたような笑顔が瞳に写った