第67章 *最高潮ビート*
コロシアム・特設ステージ
?『大変長らくお待たせいたしました。全国魔法士養成学校総合文化祭inナイトレイヴンカレッジ!ボーカル&ダンスチャンピオンシップ!!ただいまより開催いたします!』
開催を告げるアナウンスとファンファーレに、観客たちは大歓声をあげて大いに盛り上がりを見せた
一方、ユウたちは観客席の二階へとあがり、ヴィルたちのパフォーマンスを見届けることにした
ユウ『あ~どうしよう。僕が緊張してきちゃった』
グリム『オメーが緊張しても意味ないんだゾ』
ユウ『分かってるよぉ...』
『大丈夫だよ、ユウ』
緊張に手を震わせるユウの手にふわりとした温もりが広がる。小さな手が包み込み、優しく緊張を解すように撫でていく
『あれだけいっぱい練習したもん。大変な特訓も頑張った。絶対優勝するよ...』
ユウ『レイラ..ふふ、そうだね。僕らが信じてあげなきゃ』
『私達、NRCトライブのマネージャーだもん』
ユウ『うん』
?『最初にパフォーマンスを披露するのは、開催校であるナイトレイヴンカレッジの代表選手のみなさんで.."Absolutely Beautiful"です!』
アナウンスの紹介と共に舞台上にヴィルたちの姿が現れ、早くも歓声が飛ぶ中、スポットライトに照らされた彼らは最後のパフォーマンスに臨んだ
ユウたちには聞きなれた音楽と、出だしを彩るヴィルの美しい声がコロシアム中に響き渡った
パフォーマンスは完璧だった。今まで見た中で、最高の完成度と言っても過言ではない程のクオリティで観客たちを魅了した
ヴィルの美しさに興奮するものや、感極まって泣き出すものなど様々にいたが、みな席を立ち惜しみ無い拍手を送った
ユウ『す、ご...』
『ユウ、みんな凄かった、カッコよかった!ダンスも歌もぴったりだったね!』
余りの素晴らしさにユウは言葉を失いかけ、レイラは興奮気味にユウの袖を引っ張った
ユウ『うん...ほんと、凄い。エースたちも先輩たちも、みんな凄いよ!』
『優勝できる..これなら..』