第66章 *衝突マックス*
あることに気づいたヴィルはその場で膝と両手を付き、やってしまったと言わんばかりに瞳を揺らす
エース『えっ!?どういうことっすか!?』
カリム『!!..レイラ、ちょっと触るぞ』
苦しみに耐えるのに精一杯なレイラの腕に違和感を覚えたカリムは、一言断りを入れ腕を掴むとグイッと袖を捲った
『『『!!!!』』』
その光景に全員息を飲んだ。レイラの真っ白な腕は、ヴィルの生み出した毒霧と同じ禍々しい緑色と紫色に染まっていたのだ
デュース『何だ、これは..』
カリム『ヴィルの毒霧の呪いを受けたんだ。レイラはヴィルがオーバーブロットする直前、ヴィルを止めようと毒霧の真ん中へ飛び込んだんだ』
ジャミル『恐らくその時の毒霧の多量吸引、そしてさっきの戦いでも少しずつ周りの毒霧も吸い込んでいたんだ。それが蓄積されて、今呪いとなって体を蝕み始めた』
グリム『ふな"っ!?おい!こいつのマジカルペン見てみろ!』
グリムがレイラのマジカルペンを抜き取り、エースちに見せると、その宝石はもうその殆どがブロットに染まっていた
エース『なにこれヤバいじゃん!!レイラがオーバーブロットしちゃうってことかよ!』
ジャミル『いや、その前に呪いがレイラを殺すのが先かもしれない』
カリム『レイラっ、死ぬなっ!!』
ユウ『しっかりしてっ!!ヴィル先輩っ、呪いを解いてください!!』
ルーク『ダメだ。これは恐らくヴィルのユニーク魔法とオーバーブロットした時の魔法と混合されて、ヴィルでも解けなくなっている』
ユウ『そんな...』
『ユ、ウ...っ..』
ユウ『レイラっ!?』
『くる、し..よ...っ..さむい...っ..』
寒い、そう聞いて直ぐ様手をとると、その指先からは血の気がどんどん引いて冷たくなってきていた
ユウ『!!冷たい..まるで氷みたいに』
『っぁ...!は...ぅ...っ..』
グリム『おいレイラ!死ぬんじゃねぇんだゾ!』
ヴィル『あ..あ...ダメよ..ダメっ!!』
ユウ『ヴィル先輩!?』