第4章 *覚醒ストレンジャー*
学園長『さて、ユウさん。大変残念なことですが...貴方にはこの学園を出て行ってもらわなければなりません。魔法の力を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない』
ユウ『はい...』
『クロさん、私は?』
学園長『いえいえ勿論貴方は入学ですよ。魂の形は珍しいですが、魔法は使えるようですからね』
?『でもこの子は女の子ですよ?』
学園長『ええ、ええ。女の子ですよ、それが何か.....って、え?貴女、女の子なんですか!!!???』
学園長の驚きの声に、周り一同が別の驚きの声を上げた
『『『いや今気づいたんかい!!!!』』』
学園長『いやよく見たらスカート履いてましたね』
気づかれてなかった....なんか女の子らしくないって言われたみたいで、ショック...
『クロさん酷い...』
クロさんを睨み付ける。でもだんだん悲しくなってきてじわっと涙が滲んできた
?『あ、泣かせましたね』
ユウ『レイラ!?な、泣かないで~』
学園長『えぇっ!?ちょ、これ私が悪いんですか!?』
『『『いや、どう見てもそうだろ..』』』
慌てるクロさんにみんなが白い目で見る中、お兄さんがポンっと頭に手を置いて、また撫でてくれた
?『よしよし、ほら泣くな。あぁ目擦るなよ、赤くなるぞ』
顔上げて見せてみろ、と言われるままにお兄さんへと顔を上げると、お兄さんは固まって一瞬赤くなった
なんで?
でもすぐに表情を戻すと、指でそっと涙を拭ってくれた
学園長『ごほんっ!ま、まあ貴女の事は追々。とりあえず貴方ですよユウさん。とにかくこの学校からは出てもらいます。心配はいりません、闇に鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう。さあ、扉の中へ、強く故郷のことを念じて...』
『ユウ、いなくなっちゃうの?』
思わずユウの服の裾を引くと、ユウは困ったように笑いながら、お兄さんみたいに頭を撫でてくれる
ユウ『でも仕方ないよ、僕はここに相応しくないし。少しの間だけど、一緒にいれて嬉しかったよレイラ』
『...ん、ありがとうユウ。またね』
ユウ『うん、また』
そう言ってユウは鏡の前でそっと目を閉じ強く願った
やだな...行かないで、ユウ