第66章 *衝突マックス*
ルーク『竜の君(ロア・ドゥ・ドラゴン)、どうやってコロシアムの中へ!?』
ツノ太郎『招待されたんだ。オンボロ寮に住むヒトの子らに..招待状もちゃんとあるぞ?』
少し自慢げにしながら答えるツノ太郎だったが、余りにもルークたちの反応がないので、疑われていると勘違いし、むすっとふて腐れたように眉をひそめると、証拠として懐からチケットを出した
ルーク『いや、そういうことではなく..ヴィルがユニーク魔法で生み出した強力な呪いの毒霧は、まだ会場を覆っているはずだ。あの呪いに触れたものは、無事ではいられないはずだけれど』
ツノ太郎『..ああ、そういえばそんな呪いがかかっていた気もするが..どれほど強力なものだろうと、この僕を呪えはしないさ』
ユウたちが死ぬほど苦労した毒霧の呪いを、何ともなく突破してきたことを告げると、ツノ太郎は小さく牙を見せて不敵に微笑んだ
ヴィル『ふん。この子達の世間知らずを良いことに、随分と戯れていたようね。
茨の魔女の高尚な精神に基づく、ディアソムニア寮の寮長..マレウス・ドラコニア!』
ユウ『マレウス・ドラコニア!?』
『イニシャルのM・D...あ、ぴったりだ』
マレウス『..いかにも。僕は茨の谷の次期当主、マレウス・ドラコニア』
グリム『ふな..エースたちがマジフト大会でめちゃ強だったって話してたやつが、このツノ太郎だったってことか!?』
マレウス『言っただろう?僕の名前を知れば、背筋に霜が降りる心地がするだろうとな』
『(でも..)』
ユウ『(びっくりはしたけど..)』
『『(正直、霜が降りる心地はしないなぁ..)』』
マレウスの名を知ったユウたちは、驚きはしたものの内心エースたちのように大慌てするほどでもなかった
マレウス『ところでシェーンハイト。お前こそ、どんな戯れに勤しんだらそうボロボロになるんだ?そんな姿では、美しき女王の精神が泣くぞ』
ヴィルたちのボロボロの格好を見て、まるで嘲笑うかのように問うマレウスに、ヴィルは悔しげに顔を歪める
ヴィル『...それは..』
マレウス『どうした?さあ話してみせろ、ヒトの子らよ』
『んとね..』
ユウ『ちょっと長くなるかもしれないけど..』