第66章 *衝突マックス*
エース『そういえば、ヴィル先輩を最後にぶっ飛ばしたデュースの魔法..あれ、何だったわけ?』
グリム『確かに、あの強烈な一撃、スゴかったんだゾ!デュース。オメー、いつの間にあんなスゲー魔法覚えたんだ?』
デュース『いや、あれほど威力が出たのは、僕じゃなくてシェーンハイト先輩のおかげだ』
カリム『どういうことだ?』
デュース『あの魔法は、相手から食らったダメージを僕の体に溜めて、そのまま相手にブッ込むものなんです。つまりシェーンハイト先輩が僕に食らわせた魔法が強かったから、あれだけの威力が出た』
エース『なんじゃそりゃ!喧嘩のお礼参りかよ!?』
デュース『物騒な言い方するな!エペルと、海に行って絡まれた時に初めて使えたんだ。その時は、攻撃を耐えているうちについうっかり出ちまったって感じだったんだが..』
ジャミル『はあ..うっかりで一般人を魔法で攻撃するな。ことによっては停学ものだぞ』
デュース『うっ、す、すんません..』
ジャミルに注意され、シュンと落ち込むデュースに、レイラは小さな足取りで近寄り、優しく微笑んだ
『でも、そのおかげでヴィルさんを助けられた。ありがと、デュース。あの時のデュース、スゴくカッコ良かった。大変な場面だったけど、その..ドキドキした』
デュース『っ//!!そ、そうか..だったら、嬉しい//』
レイラの愛らしい笑みと自分を意識してくれていたことに、頬が熱くなるのを肌で感じながら、デュースは誤魔化すように咳払いをした
デュース『ごほんっ..//で、でも、あれから何度やってみようとしても、全然使えなくて。さっきシェーンハイト先輩に本気でボコボコにされて、やっと感覚が掴めたっつーか』
カリム『あっはっは!ほらな、やっぱお前は難しく考えちゃダメなんだよ。つまり、それがお前の個性(ユニーク)ってことだろ!』
デュース『個性?あ、そうか..もしかして、これが僕の..ユニーク魔法!?』
ユウ『えっ、無自覚だったの?』
『呪文もちゃんと言ってたよ?』