第66章 *衝突マックス*
デュース『これは、俺の魔力じゃない..シェーンハイト先輩、あんたが俺に叩き込んだ魔力だ!そしてこれが、今の俺にしかない、パワー!!』
ヴィル『何をやろうとしてるのか知らないけど、そう簡単に撃たせるわけないでしょ!!』
ヴィルの両手を翳すと老婆の化身も両手を翳し、デュースへ向けて最大火力のエネルギー体を集め始める
デュース『っ!!』
エース『ちょっ!?さすがにあれ正面で食らうのはマズイだろ!!』
エペル『デュースっ!!!』
デュース『(くそっ!間に合えっ!!)』
ヴィル『これで全部おしまいにしてあげる!!!消えろっ!!!』
バキバキバキバキっ!!!!
ヴィル『なっ!!こ、これは!?う、動けない..っ!!』
エネルギー体を放とうとしたヴィルの足元へ突然氷の筋が地を這い、下から一気にヴィルと化身を氷漬けにした
エース『えっ!あの氷魔法って、まさかっ!』
デュース『っ!!レイラ...』
バッと振り向くと、ユウたちが隠れていた場所から氷の筋が一直線に繋がっていて、その終着点にはユウによって抱き抱えられながら、弱々しく微笑むレイラの姿があった
『はぁ..はぁ..悪いもの閉じ込める氷の華..』
ユウ『えっ!?』
戦闘の成り行きを見るのに気を取られていたため、1番近くにいたはずのユウも、地面に投げ出されたレイラの足の爪先から、ヴィルの元へと繋がる氷の筋を見て初めて気がついた
『はぁっ...デュース..頑張れ..』
ユウの腕の中から、氷魔法による白い吐息を淡く溢しながら、デュースへと目線でエールを贈る
デュース『っ!!ありがとう、レイラっ!』
デュースはヴィルが動けなくなっている隙に、もう一度魔力を集約させていく
デュース『ヴィル先輩っ!落とし前はつけてもらう!歯ァ食いしばれ!
しっぺ返し!!(ベット・ザ・リミット!!)』
ズダンッ!!!!!
ヴィル『う"あぁぁぁぁっ!!!』
デュースの放った魔法は凄まじい勢いの斬撃となり、ヴィルの背後の老婆の化身を真っ二つに切り裂いた
すると化身は切られた箇所からジワジワと消滅していき、ヴィルは氷漬けのままその場で意識を失った