第8章 *先輩サウザント*
エース『なら今まで通りのオマエでいれば良いじゃん...ユウはただ、今まで自分が一番近くにいたのにオマエが新しい友達出来て、そっちに行ってばっかだから嫉妬しただけ。まぁよくあることだって』
『そう、なのかな?』
エース『そうなんだよ。だからこの事はぶっちゃけユウが自分で解決して...要はまぁアイツ次第だからオマエはいつも通り接してりゃ良いと思うけど
(まぁ、そんな簡単な話じゃなさそう...ユウ、ぶっ壊れなきゃいいけど)』
『...分かった。ユウのためにも、いつも通りでいる』
エース『良い子だな。ま、オレもモヤッとしてたけど』
『エースも?』
エース『おう...だって好きなヤツが他のヤツと仲良くしてるの見たら腹立つ。オマエだってそうだろ?』
『よく分かんない...』
エース『...じゃあ、オレたちがある日から急にオマエといる時間が短くなって、他のヤツらとか...女の子とかと仲良くしてたら、どう?』
『ん~...エース達の友達なら、仲良くしてても仕方ないなって思う...
でも構ってくれないのは...側に居てくれなくなるのは、や』
ギュウッと強く抱きつく力が強まり、甘えるように胸にスリスリと顔を寄せる行動そして言葉に、胸が暖かくなるような愛おしさを感じ、エースは顔を綻ばせた
エース『それが今ユウやオレの感じてること(ちょっと違うけど...)』
『少し分かった気がする...』
エース『...は~....やば///』
『どしたの?』
エース『....オマエ超良い匂いする』
『マロン?』
エース『いや、違うかも...分かんねぇけどこの匂い好きだわ』
スンと嗅げば、微かにフワッと香る優しい匂いにエースは虜になっていた
『香水つけてないけど...あ、』
エース『ん?』
『ママが言ってた。兎の一族には人を惹き付ける香りを生まれた時から纏ってるんだって。殆どの人はほんの僅かで分からないけど...何年かに一度、稀に特殊な子が生まれるらしいの』
エース『特殊...?』