第63章 *到頭オープニング*
ジリリリリリ!!!
突然校内放送の始まりを知らせるベルが教室中に鳴り響いた
『!!ビックリした』
フロイド『ビビったの?可愛い』
学園長『総合文化祭を準備中の皆さん。あと5分で一般来場者の入場が始まります。各自ブースへ戻り、開場準備をお願いします』
リドル『ああ、もう開場時間になってしまうじゃないか!東校舎の見回りがまだだというのに!』
トレイ『じゃあ、俺たちはここでお暇するよ。ブースが盛況になるよう祈ってる』
ジェイド『はい。みなさま、お越しいただきありがとうございました』
フロイド『ばいばぁ~い。あ、その前に..』
『んっ...』
レイラの顎に手を添えて軽く口づけ、フロイドはレイラを解放してリドルたちの元へと行くように背を押した
フロイド『またね、ゴマちゃん♪』
『ん、またね二人とも』
リドル『(イラッ..)行くよレイラ。早くおいで』
『ぁ..待ってリドルさん..』
フロイドとのキスに苛立ちを覚えたリドルは、わざとレイラを置いてさっさと教室を出ようとした。それを見て、レイラは置いていかれないようにと慌てて追いかけ、リドルに追い付くとその手を静かに握った
『置いてっちゃ、や...』
リドル『ふ..なら、僕から離れてはいけないよ。いいね?』
『ん』
ジェイド『..キスをしそびれてしまいました』
フロイド『ねぇ、ジェイド』
ジェイド『何です?フロイド』
フロイド『さっきの金魚ちゃんさぁ..むかぁし、彼女を他の雄に取られた隣のクラスのやつとおんなじ目してた』
ジェイド『ふふ、そうですね。嫉妬にまみれると、人魚も陸の人間も、そう大して変わらないのかもしれませんね』
廊下
トレイ『何だか、双子の存在込みで独特な空間だったな..』
グリム『結局どんな部活か、よく分かんなかったゾ』
リドル『規律を乱す活動をしていないなら、何も問題はない。早く次に行こう』
ユウ『あ、その前に。レイラ、そろそろ帽子をかぶっておいてね』
『ん。耳、あんまり聞こえなくなるのがやだけど、我慢する』
トレイ『一般客に黒兎だとバレないためだ。頑張ろうな』