第63章 *到頭オープニング*
教室-山を愛する会展示ブース
『ジェイさん..フロさんもいる..』
ジェイド『おっと。ふふ、どこの愛らしい兎さんが迷い込んできたかと思えば、貴女でしたか』
フロイド『あはぁ♪ゴマちゃんじゃん♪いらっしゃい』
教室で準備をしていたジェイドは突然飛びついてきたレイラに少し驚きつつも、いつもの笑みにすぐ戻りながら抱き留めた
そして彼の隣にはフロイドも来ており、それを見つけたレイラは二人にまとめて抱きついた
『運営委員のリドルさんと一緒にブースの見回りに来たよ』
ジェイド『そうでしたか。文化祭運営委員長自ら視察においでくださるとは光栄です。
ようこそ。山を愛する会の展示ブースへ』
フロイド『あ~!金魚ちゃんたちもいらっしゃい。はい、ゴマちゃん。お客様第1号の来場記念。ジェイドが取ってきた謎のキノコをプレゼント~』
そう言ってフロイドが差し出したキノコを、レイラは何の疑いもなく"ありがと"と受け取った
リドル『こらレイラっ!いきなりもらった変なものをそう軽々しく受け取ってはいけないよ!あとフロイド!その変なあだ名もやめろ!』
リドルが慌てて回収しようとするが、レイラは軽くそのキノコの匂いをスンスンと嗅ぐと、首を小さく横に振った
『大丈夫だよリドルさん。これ、ちゃんと食べられるキノコ。えっと..ブナシメジ、かな?』
ジェイド『ええそうです!流石は獣人たるレイラさん。素晴らしい、大正解ですよ♪』
当てられてことが相当嬉しかったのか、ジェイドは少しテンションの上がった声色でレイラを抱き締めた
リドル『誉める前に、兄弟の行動を止めないか!もし危険なキノコだったらどうするんだい!?二人まとめて首をはねてしまうよ!』
トレイ『入り口で何を騒いでるんだ?..ああ、ここはテラリウムや写真の展示がメインなんだな』
遅れて入ってきたトレイは教室に飾られたテラリウムなどを見渡し、興味深そうにしていた
ジェイド『ふふ。トレイさんもお越しくださったのですね。はい。ここでは僕が山で収集してきたものを展示しています』
フロイド『あ、小エビちゃんとアザラシちゃん。ウミガメくんもいらっしゃーい』