第8章 *先輩サウザント*
デュース『マジか...かなりしょっぱいソースだよな』
エース『でも確かにカレーにチョコ入れたりするし...アリなのかも..?』
『いや、普通に無し...』
『『えっ?』』
トレイ『ぶっ...はははっ...嘘だよ、お菓子にオイスターソースなんか入れるわけないだろ』
二人があっさりと信じこんだことにトレイはもう我慢できないとでも言うように、吹き出して笑い始めた。それにエースが怒るが、悪びれもなく振る舞うだけだった
グリム『コイツ、優しそうに見えてさらっと嘘をつくヤツなんだゾ』
トレイ『次に生クリームを...あっ!』
次の準備に取りかかろうとしたトレイは、ある事に気づき思わず声をあげた
エース『どーしたんすか?』
トレイ『お前たちが沢山栗を拾ってきてくれたから、調子に乗ってマロンペーストを作りすぎた。混ぜる生クリームが少し足りないな』
デュース『僕、買ってきますよ。学内の購買部に売ってますか?』
トレイ『あの店、大体何でも揃ってるから置いてると思うぞ。ついでに他にも買い出し頼んでも良いか?』
トレイから頼まれたものは、牛乳2パック・卵2パック・アルミカップ・果物缶詰5つetc.と思いの外多く、1人で持ちきれないと判断したデュースは、ユウに声をかけ手伝いを頼み、快諾したユウにグリムが着いていく形となった
デュース『流石にレイラに重たいものは持たせられない。暫くここで休んでると良い』
『でも...』
チラッとユウを見上げると、ユウの元を離れても良いのかと先程の植物園の件を気にしている様な不安そうな顔を見せる
ユウ『もう大丈夫だよ。ちょっと行ってくるからここでエースやトレイ先輩達と待っててね』
優しく撫でる手つきと向ける表情はいつもと変わらない。レイラもそれに安心したのか笑みを浮かべて小さく頷いた
ユウ『じゃあ行ってきます。エース、お願いね』
エース『おう...』
意味深な視線を互いに送ると、ユウはデュースと共に厨房を後にした