第61章 *苦悩シャウト*
ふわりと微かに広がる心地の良い匂いにうっとりしながら問うと、レイラは小さく頷いて彼の胸元に頬を擦り寄せた
『薄くすれば、癒す力があるの。ジャミさんの今日の疲れが消えますように..』
ジャミル『ありがとう。確かに、体が軽くなっていく気がするな』
『あのね、ジャミさん』
ジャミル『ん?』
『今日の続き..VDCが終わってからじゃダメ、かな//?』
ジャミル『なっ..//良いのか?別に無理強いするつもりは..』
『違うの。わ、私が...ジャミさんと、シたい..//』
その瞬間、抑え込んでいた理性が再び吹き飛びそうになり、ジャミルは必死に心を落ち着かせながら、レイラを強く抱き締めるだけに留めることができた
ジャミル『..分かった。だがその代わり、その時は覚悟しろよ。遠慮もなにもしない、ここが俺の形を覚えるまで愛してやるからな』
『ひぅっ...//』
意味深に下腹部を擦ると、敏感に反応した体を震わせる。そんな姿にどうしようもないほど愛しさが込み上げ、口元に弧を描く
ジャミル『今なら無かったことにしてやるぞ?』
『...や..//』
ジャミル『ふ、VDC後が楽しみだ。なら明日からの練習、より精を出さないとな』
『頑張って..応援してる。私も、出来ること頑張る』
ジャミル『ああ。お前にガッカリされないよう、俺なりにやってやる。....さぁ、もう寝よう。今日は特に疲れただろ?』
『..ジャミさんの方が...疲れ、てる..で、しょ..』
眠りを促すように囁かれる優しい声と、頭を撫でる手つきに、まるで魔法にかかったかのように段々と瞼が重くなり意識が薄れていく
ジャミル『...守ってやるから、安心して寝ろ』
『ん...』
ジャミル『おやすみ』
そうして撫でていると、やがて規則正しい寝息が聞こえ、ジャミルは愛おしげに表情を緩めると、マジカルペンをまた手に取り防音魔法を解除すると、レイラの髪にキスを落として自分も目を閉じた
ジャミル『(さて、刺客が来ないとも限らない。意識は半分だけ起こしておいて、カリムとレイラ、両方を守れるようにしないとな..)』