第61章 *苦悩シャウト*
だが男女の力の差は歴然で、いくら力を込めてもびくともしない。しかし、そんな抵抗に気づいたルークは一度唇を離し嬉しそうに笑った
ルーク『君の前では、狩人たる私もただの獣になってしまうようだ』
『んぅっ...は...ん..//』
再び唇を奪われ何度か堪能した後、ルークは最後に唇を舐めて体を離した
ルーク『ん...良い顔だ。とても美しいよ』
うっとりとした表情で見つめられるが、レイラは涙目で首を横に振った
『ダメ...キスは、好きな人としかしちゃ』
ルーク『...すまない。つい興奮して抑えが利かなくなってしまったよ』
レイラの言葉に少し悲しげに眉を下げると、優しく髪を撫で始めた
『ぅ...』
ルーク『撫でるのもダメかい?』
『それは、良い..』
ルーク『メルシー。兎の君..私はね、知りたいんだ。君のその周りを惹き寄せる力。ユウくんたちやスカラビアの二人、そして..あのヴィルさえも惹き寄せ始めている』
勿論、この私も..と微笑むが、レイラはよく分からずキョトンとするだけだった
『???』
ルーク『(どうやら自覚はないようだ)君の見た目の愛らしさも理由の一端だろう。だけど、それだけではないと思うんだ。見えない魅力がそうさせているのか..』
ヴィル『気になるからって、人の部屋で盛らないでくれるかしら?』
『!!』
ルーク『やあヴィル。風呂上がりの君もとても美しいよ』
声の方を見ると、いつの間にかそこには入浴を終えたヴィルが立っており、二人の状況に眉を潜めていた
ヴィル『話を聞きなさい。とりあえずあんたは兎から2m離れること』
ルーク『ウィ』
デュースたちに説教した時と同じくらいの低い声に、ルークは肩をすくめて軽く会釈をすると言われるまま距離をとった
ヴィル『あんたの悪い癖よ。謝ってさっさと出ていきなさい』
ルーク『分かったよ。兎の君、大変失礼な事をしたね。すまなかった』
『....ん』
ルーク『では私は行くよ。おやすみ、二人とも』