第61章 *苦悩シャウト*
グリムの返答に納得のいかないエースが、グリムとじゃれ合っていると、そんな二人をユウたちは温かい目で見守っていた
ユウ『明日からの練習が楽しみだね!』
『デュースたち、元気になって良かった。ランニングから帰ってきたら、いっぱいギュッてしにいく』
ユウ『僕じゃご不満?』
『ユウはユウの温もり。デュースにはデュースの温もりがあるから』
ユウ『じゃあ今は僕ので満たされて』
『ん』
拗ねたような表情で両腕を広げるユウの元に収まると、強く抱き締められる
ユウ『好き』
『私も』
エース『ちょっと、二人でイチャつくな。レイラ、オレにも来てよ』
ジャミル『俺の腕の中も空いてるぞ?』
カリム『いいな!オレにも来てくれよ!』
ユウ『ダメでs『いいよ、順番ね』レイラ!?』
ルーク『微笑ましい光景だね。彼女が笑えば、周りにも笑顔が咲き誇る』
ヴィル『周囲を動かす影響力。あれも兎の持つ強さ』
ヴィルたちの目には順番に抱き締められて、幸せそうに笑うレイラの姿が、眩しいほどに輝いて見えた
ルークが横目でヴィルを見やると、その紫の瞳はどこかその光景を羨ましそうに見つめていることに気づいた
ルーク『(おやおや..)ヴィル、君も行ってきていいんだよ?』
ヴィル『!何言ってるの。そんなことしないわ。良いからオンボロ寮に帰るわよ。明日も早いんだから』
どこか図星をつかれたように足早に移動用の鏡へと向かうヴィルの後ろ姿を、ルークはただ優しく見守る
ルーク『ウィ。さあ、君達も共にオンボロ寮へ帰ろうじゃないか』
ユウ『あ、はーい。ほらほらもう抱きつきタイム終了!!』
エース『え~?オレまだ足りないんだけど』
ユウ『ダメ』
『帰ってからまたしていいよ』
エース『よっしゃ帰ろう今すぐに』
ジャミル『単純だな。さあ、行こうか』
ユウ『ってちょっと!さりげなく肩抱き寄せて歩いてかないでください!』
待て!と抗議の声をあげるユウを他所にジャミルは上機嫌にレイラを連れて歩いていった
ジャミル『そうだ、レイラ』
『ん?』
ジャミル『今夜どうだ?』
『んふふ、いいよ』
ジャミル『ふ、楽しみだな』