第59章 *挽回プリンス*
慌ててベッドから降りて部屋の電気のスイッチを消すと、レイラが突然クスクスと笑いだした
デュース『ど、どうした?』
『んふふ..だって、魔法で消せばいいのにわざわざ手で消しに行くんだもん』
デュース『あ..』
忘れていた。折角習った魔法がいざ実践で発動できないなんて、優等生失格だ..
『そういうところ違ってて好き』
デュース『?』
『なんでもない。ね、こっち来て』
続きしよ?なんて甘えた声で僕に向けて両手を広げるレイラ
そんな風に誘うなんて..僕の理性を試してるのか?
内心ぐらつく理性を何とか抑えつつベッドに戻ると、レイラの望みに応えるため、抱き寄せてからゆっくり押し倒した
『こういうところは似てる..んふふ』
デュース『さっきから誰と比べてるんだ?』
『..(言うとデュースやきもち焼いちゃうよね。可愛いからいいけど)...内緒』
デュース『??』
最近内緒にすることが多くなったな..だからと言って無理に聞く気はないが、なんだか少しモヤモヤする
『でもデュースはデュース。やっぱり違う人だ』
デュース『..そいつよりも僕はお前を好きでいる自信がある』
言葉では散々伝えた。今は態度で示す時だ..
『んっ...ぅ...//』
デュース『っ..は...//』
レイラを抱き込んだまま深くキスすると、舌の感触にビクビクと震えながら必死に応えてくれる
ああ..好きだ..好きだ..
僕の肩に置かれていた手がゆっくりと首に回っていく。もっと..ということだな
求めてくれていることが何よりも嬉しくて、貪るようにキスをした
『~~~っ..//ふ..ぁ..ん...っ..//』
時折舌を吸われるのが気持ちいいのか、声の甘さが増した
新しく知れた。レイラのいいところ..
『はぁっ..//デュ..ス..』
デュース『可愛いな..//首に痕、つけてもいいか?』
『ん..』
照明を消す前から見えていた、首筋の片側につけられた痕。間違いなくアイツだ..
わざわざ分かりやすく見えるところにつけやがって..明らかに宣戦布告であり挑発だ
くそ....