第59章 *挽回プリンス*
彼女が僕らのためにキレイになろうとしてくれたのが嬉しくて、強く抱き締めてしまった
『うきゅ...』
デュース『悪い..今、自分がどんな感情を持っているかさえ分からないんだ』
レイラを抱きしめて、改めて思ったことがある。いくら雰囲気や魅力が変わっても、この身体は小さくて細い
僕らが守ってやらないと..すぐ壊れてしまいそうだ
『難しく考えないで。デュースのしたいことをして』
デュース『レイラ..』
『あ、でも..えっちなことはダメ//』
デュース『!わ、分かってる//!このVDCが終わるまでは、僕はそういうことはしないと決めてたんだ』
『終わったら?』
デュース『え..//あ、そ、それは..//』
顔が熱い..落ち着け僕。別に初めてでもないのに何をこんなにドキドキしてるんだ
レイラの気持ちが一番だ。でも、僕を見つめる彼女の瞳は、勘違いじゃなかったら僕と同じ気持ちを持ってくれているはず
デュース『し、したい..//お前に触れたい..』
『私も..デュースに愛されたい、な』
デュース『僕はいつだってお前を愛してる』
我慢の時だと分かってる。けど、少しだけでも..
デュース『っ!..この匂い..』
『デュースの身体が少しでも楽になりますように..』
甘く心地のいい匂い...レッスンの疲労で重くなった身体が少しずつ軽くなっていくような気がした
デュース『ありがとう..』
『んふふ..ぁ...』
デュース『?どうした?』
『ううん。デュースの瞳、凄くキレイだなって..』
デュース『なっ...//』
うっとりした表情で見つめられ、更に顔が熱くなる。照れ隠しにレイラの唇を奪ってやると、今度はその顔が驚きに変わる
『ぁ..ぅ..//』
デュース『お前の瞳の方がキレイだと思う』
『あり、がと..』
デュース『もう少しキスしていたい..いいか?』
僕の問いに小さく頷いたその額にキスをして、もう一度唇に顔を近づけた
デュース『っと、いけない。もうこんな時間だ』
『あ、消灯時間?』
デュース『ああ。シェーンハイト先輩にまた叱られてはいけない』