第8章 *先輩サウザント*
グリム『おうおうオマエら!気合い入れろ!栗を拾って拾って拾いまくるんだゾ!』
トレイの言葉に、分かりやすく突然やる気を見せたグリムに一同が呆れるが、人員が増えたことによりエースは心なしかホッとしていた
トレイ『栗の木は学園内の植物園の裏の森に沢山あったはずだ』
エース『よーし、んじゃ放課後植物園の前に集合で』
放課後
学園裏の森
放課後に集まった五人は、裏の森へと移動する。そこには、トレイの言った通り沢山の栗の木が生えており、地面には今にも食べ頃と言わんばかりの大きく育った実がいくつも落ちていた
グリム『おわー!本当にたくさん栗が落ちてるんだゾ。これだけあればマロンタルト食べ放題...ぐへへ』
早速拾おうと栗に手を伸ばしたが、案の定イガが肉球に刺さる羽目に遭う
デュース『素手で拾うのは無理そうだな。拾ったものを入れる籠かバケツも欲しい』
エース『植物園の中にどっちも有りそうじゃね?』
エースの考えに一同は植物園へと移動した
植物園・温帯ゾーン
着いたはいいが、植物園の中は思ったよりも広くなっており、管理者がいるのではという事で手分けして探すことになった
右側をエース、左側をデュース。そして真っ直ぐ先がユウ・グリム・レイラが散策することとなった
『ん...ふああぁぁ...』
ユウ『レイラ大丈夫?眠いの?』
ユウと手を繋いだままコクリと体が僅かに傾いたり、小さく欠伸をするレイラ。そんな彼女を心配しユウが顔を覗き込む
『ここ...あったかいから、眠くなる...』
ユウ『確かに...でも頑張って、レイラ』
グリム『なあなあ、こっち来てみろよ!なんかフルーツがたくさん生ってる!良い匂いなんだゾ~!』
ユウ『取っちゃダメだよ』
『知らないのいっぱい...』
先を行くグリムに声をかけつつ、辺りを見回しながら進むユウ達。だが、次の瞬間
?『いって!』
『なんか踏んじゃった...?』
レイラの足に感触があった直後、隣の草むらから低く痛がる声が聞こえた