第58章 *創造シルキー*
オンボロ寮・廊下
そんなことを話しながらオンボロ寮へとついたエースたちは、レッスンの疲れもあって酷く腹を空かせていた
エース『マジ腹減った』
『すぐご飯作るね』
エース『え!?夕飯、レイラが作ってくれんの?手料理!?』
デュース『本当か!?』
『私も、マネージャー?だから..できることするよ』
ユウ『それなら僕も手伝うよ』
ジャミル『なら俺も手伝おう。ないとは思うが、一応毒味をさせてもらう』
『...』
ジャミル『そんな目で見るな。別にお前を疑ってる訳じゃなくて。これはもう癖のようなものだ..』
信用がないのか、と悲しそうな目で見上げるレイラに、ジャミルは申し訳なさそうにしながらレイラの髪を撫でた
『..いいよ。ジャミさん手伝ってくれるの嬉しい』
ジャミル『悪いな』
ユウ『じゃあ僕らは夕飯作ってくるから、エースたちは部屋で休んでていいよ』
ユウ『さて、早速作ろっか』
『頑張る』
ヴィル『入るわよ。あら、あんたたちが夕飯を作るの?』
袖を捲って料理に取りかかろうとしたその時、両手に袋を抱えながら現れたヴィルは、3人の姿を見ると"意外なメンツね"と少し驚いた
ジャミル『ヴィル先輩、お疲れ様です。どうしたんですか?』
ヴィル『食材はこれを使ってちょうだい。あと、レシピはこれに書いてある通りにして』
そう言って取り出した紙をユウに託すと、ヴィルも自身の袖を捲り始める
ユウ『先輩も手伝ってくれるんですか?』
ヴィル『あんたたちだけじゃ、余計なの作りそうだから』
ユウ『あ、はい..』
空腹を満たすために寮に帰るとすぐに準備に取りかかったユウたちのおかげで、すぐ夕飯にありつけたエースたちだったが、ヴィルの考えたメニューに従って作った料理はいつもの食事より、些か物足りなさを感じるものだった
エース『はぁ~..夕食食い終わったけど、何か物足りなかったな』
カリム『分かる。不味くはなかったけど、全体的に辛さのパンチと油のコクが足りねぇって感じだ』
『ごめん』