第57章 *合宿スタート*
次々と出てくる横文字の専門用語に、頭が追い付かず混乱し始めたデュースとグリムが首をかしげる中、オリジナル曲が終わりを迎え、ユウはそれを聞くと停止ボタンに手をかけた
ヴィル『振り付けも、曲に合わせたオリジナルのものを用意してる。ざっくりした仕上がりがイメージしやすいように、雰囲気が似たダンス動画を見せるわね』
そう言ってスマホを取り出し、マジカメにあがっているプロのダンス動画を検索しだした
ヴィル『あった。これね』
全員床に腰を降ろすと、動画を見るために真ん中に置かれたスマホへ顔を寄せて再生を待つ
グリム『オレ様知ってるんだゾ。動画見る前は、CM見ないといけねぇんだろ?』
グリムの言うとおり、ダンス動画の前に割り込むように、日焼け止めのCMが流れ始めた。そこに映っていたのは、日焼け止めを片手に愛らしく微笑むネージュの姿だった
エース『そういや、このCMに出てるネージュも、VDCに出るんだよね。マジカメで一番ホットな芸能人ってケイト先輩が言ってた』
『またこの人..むぅ...』
カリム『どうしたレイラ。怖い顔してるぞ?』
ユウ『あ..もしかしてあの時のこと思い出しちゃった?』
『..ユウに可愛いって言わせた人。負けないもん』
デュース『な、なんかレイラから凄いオーラが出てるんだが..』
エース『完全に対抗心燃やしちゃってんね。ちゃんと訂正したのに、まだ根に持ってるとか』
『..だめ?』
エース『いや?嫉妬してるレイラ可愛いし』
頬を膨らませてネージュを睨むレイラを撫でてやると、表情は戻らなかったものの、耳は気持ちに素直に反応して嬉しそうに揺れる
ジャミル『その話は後で聞かせてもらうとして。ネージュか..VDCでもかなり票を集めそうだな』
ルーク『彼はロイヤルソードアカデミーの代表だよ』
カリム『じゃあ、オレたちナイトレイヴンカレッジのライバルってことだな!』
ルーク『そうだね。彼を射落とさななければ我らの優勝への道は絶たれると言っても過言ではない』