第57章 *合宿スタート*
デュース『レイラ、僕もその..いいか?』
『勿論。デュースにも兎の癒しあげる』
デュース『ありがとう..//』
ルーク『君たちは本当に仲が良いんだね。美しい友情だ。いや、友情ではないか..』
『??』
エース『ま、オレら"愛し合ってる"んで』
ルーク『ほう..』
エペル『わ..//』
自慢するかのようにレイラの頬にキスをすると、ルークは笑みを深め、エペルは頬を染めて視線を逸らした
ジャミル『...』
そんな様子を不機嫌そうに見つめていたジャミルは、無言で手を伸ばすと、レイラの腕を掴んで引き寄せた
『わっ、とと..』
エース『ちょっと、ジャミル先輩』
ジャミル『レイラ。俺にもその"兎の癒し"とやらをくれないか?』
『...ん。ジャミさんにもいっぱいあげる。お部屋に行ったら..だけど』
ジャミル『ああ。それで構わない』
エース『何勝手に決めちゃってんすか。兎の癒しはオレらの特権なのに..』
ジャミル『ふん。お前たちだけに良い思いさせるわけないだろ』
カリム『..なんだろうな..これ』
目の前でレイラを中心に、彼女を巡って軽い奪い合いが行われ、それを嬉しそうに見守るレイラに、カリムは何故だかモヤモヤとした感情が胸に広がり、思わずキュッと自身の胸辺りの服を握った
自分もその輪へ入ろうと足を踏み出したその時、マネージャーと電話をしていたヴィルの口調が段々と怒りを帯びるように強くなっていた
ヴィル『アタシの気持ちをお金で買おうとしないで。どれだけ積まれたって、出たくないものには出ない。アタシはただ...舞台の上に最後まで立っていたいだけ』
どこか辛そうに顔を歪め、携帯を握る手に力がこもる。レイラはそんな彼の表情が一瞬にして脳に焼き付いた
ヴィル『しつこい!もうVDCが終わるまで、かけてこないで!』
そう言いながら相手の返事を待たずに通話を切り、軽くため息をつくとレイラたちの元へと戻ってきた
カリム『どうした?なんか良くない知らせか?』
ヴィル『大したことじゃないわ。さあ、レッスンを始めましょう』
ルーク『...』
『...』
ポタッと3滴、心を蝕んだ