第56章 *抜擢アロー*
『四人とも、オーディション合格おめでとう。ステージ、楽しみにしてるね』
カリム『おう、任せとけ!楽しいステージにするって約束する』
ジャミル『まぁ、出来ることを尽くすだけだ』
エース『サンキュー、期待して待ってて』
デュース『全力でやり遂げるから、応援していてほしい』
『ん。私も、何か出来ることがあったらサポートする。ね、ユウ』
ユウ『うん、勿論』
本番のステージに期待を膨らませながら、ポムフィオーレ寮の中へと足を踏み入れようとしたその時、入り口の扉から二人のポムフィオーレ寮生が出て来て立ちはだかった
ポム寮生A『そこの6人と一匹、止まりたまえ!』
デュース『僕たちのことか?』
ポム寮生B『VDC選抜メンバーオーディションを通過した方々とお見受けする』
カリム『おう!ヴィルに呼ばれてきたところだ。あいつのところまで案内してくれないか?』
ポム寮生A『ふっ..残念だったな。そう易々とここを通すわけにはいかない!』
『『『え?』』』
ポム寮生B『ポムフィオーレの門は、美と強さを兼ね備えた者のみが通ることを許されるのだ!』
そう言うと、ポムフィオーレ寮生は自身のはめていた手袋を脱ぐと、ユウたちの目の前の地面に叩きつけた
ポム寮生B『さあ、私が投げた手袋を拾いたまえ!』
『燃やして良い?』
ユウ『ダメだよ』
『面倒な予感』
ジャミル『来るぞ!』
突然マジカルペンを片手に構えだした寮生に、直ぐ様エースたちもペンを取り出して応戦した
ポム寮生A『くっ..中々やるじゃないか』
ポム寮生B『だが、これで終わると思うなよ。真の美への道のりは遠く険しいものなのだ..ぐふっ』
勝負に負けた寮生が崩れ落ちると、エースたちはようやく一息つくことができた
ジャミル『いきなり襲いかかってきて、何なんだ一体』
デュース『とにかく、ボールルームへ行ってみましょう』