第8章 *先輩サウザント*
それを嫌がること無く受け入れると、隣から抗議の声が上がる
ケイト『えぇ~、レイラちゃんオレの時は触らせてくれなかったのにトレイくんはいいの~?』
『トレイさん...優しいから』
ケイト『オレも優しいよ~?』
『や』
近づこうとするケイトだったが、トレイの後ろに隠れられまた拒否された
トレイ『大丈夫だぞレイラ、ケイトは悪いやつじゃないから』
エース『つか、そもそもアンタ誰?(レイラいつまで引っ付いてんだよ...)』
トレイ『あぁ...俺はトレイ。トレイ・クローバー。ケイトと同じハーツラビュル寮の3年だ。君は確かオンボロ...ごほん、今は使われてない寮の監督生、ユウだろ?ケイトに聞いてる。昨日はうちの寮の奴らが迷惑かけて悪かったな』
エース『って、ちゃっかり隣に座ってるし...』
ケイト『まーまー。せっかく同じ寮に入ったんだから仲良くしよーよ。とりまアドレス交換で~』
ユウ『スマホは持ってません』
『持ってるけど、や』
トレイ『なら俺とならどうだ?』
『いいよ』
ケイト『(ズーン....)あ~...で他の寮の話だっけ?』
レイラの頑なさに落ち込むケイトだったが、気を取り直しつつ、トレイと共にハーツラビュル寮から順に説明し始めた
エース『あの"ハートの女王の法律"とかいう変なルールはなんなの?』
トレイ『伝説のハートの女王についてはお前達もよく知っているだろう?規律を重んじ、厳格なルールを作ることによって変なやつらばかりの不思議な国を治めていた』
ケイト『そんなハートの女王をリスペクトして我がハーツラビュル寮は、ハートの女王のドレスの色である赤と黒の腕章をつけて、ハートの女王の作った法律に従うのが伝統ってわけ』
グリム『肩が凝りそうな寮なんだゾ』
ケイト『どれくらい厳しく伝統を守るかは寮長の気分次第で、前の寮長はかなりゆるゆるだったんだけどね~』
トレイ『リドル寮長は歴代寮長の中でも飛び抜けて真面目でね。だから最大限その伝統を守ろうとしてるわけだ』
エース『げえ~~めんどくさ』
グリム『なあなあ、他の寮はどんな寮なんだ?』