第55章 *集結チャレンジャー*
次々とオーディションを受けに来た生徒たちがパフォーマンスを終えては交代で入っていく。そうして出番を待っていると、ついにエーデュースコンビとグリムの出番が訪れ、3人はボールルームへと入っていった
ユウ『行ってらっしゃい』
『頑張れ』
エース『おう、行ってくるわ』
デュース『い、い、行ってくる!』
グリム『オレ様の完璧なパフォーマンス、魅せてやるんだゾ!』
暫くして、ボールルームから帰って来た3人は各々異なる表情を浮かべながら帰って来た
ユウ『お疲れ様。どうだった?』
デュース『ちょっとミスった..』
エース『何とかやりきったわ。あ~つっかれたぁ..寮に戻ってなんか食べようぜ』
『お疲れ様、3人とも。そんなお疲れの3人に兎の癒しはいりますか?』
小首を傾げながら両手を広げて笑顔を向けると、途端にエーデュースコンビの疲れきった顔がスンと真顔に変わり、ツカツカと近寄ると静かに二人で抱き締めた
『『いる』』
グリム『オレ様は別に』
『なでなでするよ?』
グリム『ぐぬぬ...仕方ねぇから撫でさせてやるんだゾ!』
レイラの撫で方が非常に上手く気持ちいいことを知っているグリムは誘惑に勝てず、ぴょんとレイラの腕に飛び乗ると腹にスリスリと甘えだした
ユウ『何だかんだ言って、グリムもレイラのこと大好きだよね』
『ん~..3人とも、兎の癒しは寮に帰ってからですよ』
『『よし帰ろう、今すぐ』』
グリム『ユウ、オレ様たちもハーツラビュルに行くんだゾ!』
ユウ『はいはい』
五人は仲良くポムフィオーレを出ていくと、レイラの癒しを受けるためにハーツラビュルへと帰っていった
一方ボールルームに残り、オーディションを受けに来た挑戦者たちの結果を話し合っていたヴィルは、生徒の詳細が書かれた紙をペラペラ捲りながら軽く息をはいた
ヴィル『...あの子、参加しなかったのね。てっきりさっきの泥つきジャガイモたちと..』
ルーク『おや、彼女が気になるのかい?毒の君』
ヴィル『別に。レオナたちが夢中になるほど魅力的なのかと思ったけど全然期待外れだわ。ただの一時の気の迷いだったのね』
ルーク『..それはどうだろうね』