第55章 *集結チャレンジャー*
リリア『くふふ..いかにも。神出鬼没のお届け人こと、リリア・ヴァンルージュじゃ』
グリム『そういえば、ユウ。ホリデーに差出人が分からないホリデーカードを貰ったって言ってたな。あれ、こいつが差出人じゃねぇのか』
『ううん、そしたらイニシャル違うもん。えっと..M・Dさんだもん』
リリア『くふふ..差出人が誰かは、そう遠からず分かることよ』
ケイト『リリアちゃんもVDCのオーディション受けるの?』
リリア『うむ。わしは軽音部に所属しとるし"音楽"発表会と名がついとるなら参加せねばなるまい。マレウスも誘ってみたんじゃが、人間の見世物になるのは嫌だと断られてしもうた』
あやつ、シャイだからのう..と困ったように言うとケイトは"それはシャイとは違うのでは?"と応えた
ケイトは自分も相棒を誘ったものの断られたことを話すと、互いの相棒にフラれた記念に写真を撮ろうとリリアにスマホを持って隣に立った
リリア『良いぞ。ほれ、そこの一年坊も入るがよい』
グリム『別にオレ様たちフラれてねぇんだゾ』
ケイト『いいのいいの。こういうのはノリだから。いぇーい』
リリア『いぇーいじゃ』
ノリノリな二人におされるように、エースたちも写真の輪に入って記念写真を撮った
『ケイさん、写真マジカメに載せた?』
ケイト『もしかしてダメだった?』
『...ちっちゃくだったから大丈夫、かな。ううん、何でもない。後で私に送ってほしいな』
ケイト『オッケー!』
エース『ディアソムニアって噂のマレウス先輩もいるし、なーんか近寄りがたいイメージがあるんすけど..この人はいっつもフレンドリーっすね』
ケイト『やだなぁ。うちの寮だって、オレやエースちゃんとリドルくんは全然タイプが違うでしょ』
デュース『言われてみれば、確かに..ローズハート寮長はすげーコワ..いえ、規律正しいですもんね。だったら、闇の鏡の言う"寮に相応しい魂の資質"って一体何なんだろうな』
リリア『くふふ..考えの違う者が共に生活するからこそ、新たな学びがあるというものよ』
証拠にほれ、と視線を向けるとそこには全身ロボットのような装甲を身に纏い、左胸に蒼い炎を灯らせた小さな男の子がいた