第54章 *申請ハリー*
その行動でレイラは彼が何を求めているかを理解し、小さく笑うとそっと目を閉じた
従順な姿にニヤリと笑い指で顎をとらえたまま、まるで教室中に見せつけるように優しく唇にキスをした
『んっ...』
『『『あ"ぁっ!?!?』』』
教室を出ようとしていたエーデュースコンビと、すぐ側にいたユウから叫びが聞こえるが、レオナは無視して何度か食むようにキスをすると、満足そうに目を細めて唇を離した
レオナ『...何かあればまたうちに来い』
『行く。またね、レオさん』
レオナ『ああ』
最後に頭を軽く撫で、レイラの手を取り席から立ち上がらせると、ユウへとバトンタッチするように渡した
ユウ『行こう』
『ん』
ユウたちが出て行った後、教室は暫くシン..と静まり返っていた。クラスの人間全員の視線はレオナとルークへ向けられていたが、そんな静寂や視線をものともせず、レオナは大きなあくびをして席に座ると机に突っ伏した
ルーク『獅子のマーキングだね』
レオナ『あ"?』
ルーク『それほどにまで彼女に溺れているんだね、獅子の君。さっきのは周りへの牽制かな?』
レオナ『ふん、あいつは極上品だからな。周りの雑魚どもも狙ってんのは嫌でも分かんだよ。奪われる気はねぇけどな』
ルーク『ふふふ.."愛"だね』
レオナ『それより、あいつに何をした?』
ルーク『彼女には本当に何もしていないよ。ただ...さすがは喰われる者。僅かな気配も勘づかれてしまう』
エース『はぁ~、ルーク先輩何か色々すげぇ人だった』
デュース『確かに、何というか..勢いのある人だったな』
ユウ『....』
『ユウ、怒ってる?』
ユウ『怒ってないよ』
エース『嘘つけ。一回自分の顔見てから言えよな。ホント、嫉妬深いよなユウって』
デュース『まぁ、気持ちは分かるから咎められないが』
ユウ『...レイラ。放課後、寮に帰ったら覚悟しといてね』
『ぇ』
エース『はいはーい。オレらもオンボロ寮行く』
『エースも?』
エース『誰も嫉妬してないなんて言ってないし』
デュース『なら僕も行こう』
グリム『オレ様知らねぇんだゾ』
『ぁぅ....』