第54章 *申請ハリー*
レオナ『はぁ?あの変人を紹介しろだぁ..?』
グリム『おう。オレ様たち、ボーカル&ダンスチャンピオンシップのオーディション申し込みに来たんだゾ!』
?『本当かい!?(セ・ブレ!?)素晴らしい!新たな挑戦者を心から歓迎するよ!』
『『『うわーーーーっ!?』』』
突然背後から現れた人物に、エースたちは完全に油断していたのか大声をあげて盛大に驚いた
エース『び、びっくりした!!』
デュース『急に後ろから出てきた!?』
?『はっはっは。驚かせてしまったかな、パードン。足音を消して近づいてしまうのは昔からのクセでね』
悪びれもなく笑う彼は、ジャミルの言った特徴そのものの人物で、ユウたちは一瞬で彼が何者かが分かった
ルーク『私はルーク・ハント。美を求め、美を助くことを人生のテーマとする、愛の狩人(ル・シャソゥ・ドゥアムール)さ。どうぞお見知りおきを』
レオナ『ちっ..出たな変人』
ルークの登場に少し戻った機嫌がまた悪くなり、レオナの眉間にシワが寄っていく。だが、ルークはそれでも気にせず笑顔で話しかけた
ルーク『ごきげんよう、獅子の君(ロア・ドゥ・レオン)おや、昼休みだというのにムシュー・タンポポはどうしたんだい?』
レオナ『四六時中一緒にいるわけねぇだろうが。さっさとその草食動物どもを連れてどこかへ失せろ』
デュース『ムシュー・タンポポって..?』
ルーク『ふふふ。獅子の君の腹心、ラギーくんのことさ』
グリム『何でタンポポなんだゾ?頭が黄色くてパッと広がってるから?』
ルーク『ノンノン、そんな理由じゃない。あれは去年の春..麗らかな春の息吹を学び舎のそこかしこに感じ始めた頃のこと..』
ルークが言うには、春の運動場を歩いていると、脇に生えているタンポポをせっせと集めているラギーの姿があり、何故摘んでいるのかと訪ねたところ、彼は食糧のためにすると応えたのだ
ルーク『ということがあってね。それ以来、道端のタンポポすらも命の糧としている彼に敬意を評して、ムシュー・タンポポと呼んでいるんだ』