第53章 *公募アナウンス*
エース『まあ、それでも充分に気をつけなきゃならないのは変わんないけどさ』
カリム『よし、決まりだな!じゃあ、レイラにはオーディションに出ない分、ジャミルと同じコーチをやってくれないか?』
エース『レイラがそうなってくれたら、オレらチョ~助かるわ。お前教え方上手いし』
『良いの?』
エース『勿論』
『じゃあ、頼りないけど...よろしくね』
エース『おう、よろしく』
カリム『良かった良かった。レイラが笑ってくれて』
カリムは自分のことのように喜びながら、未だに頭を撫で続けていた
『カリムさん..ありがと』
カリム『オレ、お前の笑ってる顔がすげぇ好きなんだ。だから、さっき悲しそうな顔してたお前を何とか笑顔に出来ないかなって思ったんだ』
『そっか..優しいね、カリムさん』
デュース『レイラ..あんな事を考えてたなんて』
ジャミル『....』
~♪
その後ダンスの練習を続けていると、昼休みの終わりを告げるチャイムが体育館に鳴り響いた
ジャミル『おっと。もう、午後の授業が始まるな。ダンスの練習はここまでにしよう』
カリム『ええ、もう?踊ってると時間があっという間だな~』
デュース『はあ、はあ..バイパー先輩、アジーム先輩。特訓あざっした!』
エース『さすがジャミル先輩。教え慣れてるっつーか、なんつーか。たった何十分かで、デュースたちも少しは踊れるようになってきたじゃん』
ジャミル『リズム感はともかく、運動神経は悪くない。練習を重ねれば問題なく踊れるようになるんじゃないか?』
デュース『押忍!あざっす!』
『グリムも上手くなったね』
ジャミル『上達したかどうかの判断に困るが..キレはある、と思う、多分』
グリム『踊るのって結構楽しいんだゾ。明日はもっとキレキレのダンスを見せてやる!』
『後は歌もだね』
ジャミル『そうだな。おろそかにするわけにもいかないし、バランスよくレッスンをしていかないとな』
デュース『そうだった。まだまだ課題が山積みだな』
カリム『なあ、お前たち。明日からも一緒に練習しないか?ジャミルは歌も上手いからさ、見てもらえよ』