第53章 *公募アナウンス*
カリム『しかし、後ろから見てたけどお前ら本当にヘッタクソだな~!ゾウが二本足でどすどす慌ててるみたいだったぜ!あっはっは!踊りだけでおぼつかないのに、本番じゃ歌わないといけないだろ。大丈夫か?』
デュース『うぐっ..悪気がない分、逆に刺さる』
エース『そうだ。ジャミル先輩、前にバスケ部でフロイド先輩にダンス教えてたことありますよね。確か、ダンスが趣味なんでしょ?オレらにもダンスのコツ、教えてくださいよ』
カリム『おう、いいぜ!ジャミルのコーチなら間違いない』
ジャミル『何でお前が返事をするんだ!ごほん..まぁ、誰かに教えるのは自分の復習にもなるし。良いだろう。素人ならまずはアイソレーションからだな。足を肩幅に開いて...』
勝手に引き受けたカリムに呆れながらも、ジャミルはコーチをやることにした。まずダンスの基本的な動作から教え始め、そして実際に課題曲のダンスを踊りながら一人一人気になるところを指摘し始めた
ジャミル『デュース、もう少し肩の力を抜け。首と肩が一緒に動いてると、全体がぎこちなく見えるぞ』
デュース『か、肩と首を別々に動かすなんてどうやって!?』
『エース..そこ、もっと大きく踏み出した方が次のステップ踏みやすいよ。ちっちゃいと動きづらくない?』
エース『え~っと...よっ...おぉっ!ホントだ、次のステップに移りやすい。サンキューレイラ』
『ん』
ダンスに不馴れなデュースとグリムにジャミルがつきっきりで教えている中、エースにはレイラが気づいたことをその都度伝えていた
カリム『さっきも見てたけど、レイラもダンス上手いだろ?宴の時にもオレが誘って踊ったら、初めてなのにすげぇ綺麗だったぜ』
『ありがと。グリムがお手本動画いっぱい見てたのを私も一緒に見てたら覚えた。でも、ダンスはやったことないよ』
カリム『それであの綺麗なダンス踊れたのか?あっはっは!凄いな。レイラはダンスの才能あると思うぜ』
エース『何回か手本に踊ってもらったけど、めちゃくちゃ上手かった』
ユウ『うん、凄く上手だよ』
『えへへ..ありがと』