第8章 *先輩サウザント*
不良A『あ~~~~っ!!オイテメェ!お前がぶつかってきたせいで、パスタの温玉が崩れちまったじゃねえか!』
不良B『おいおいおい~ぷりぷりの温玉を崩すのはカルボナーラの一番のお楽しみだぜ?どう落とし前つけてくれるんだよ!!』
不良A『慰謝料としてお前のとった鶏肉のグリルくらい譲ってもらわないと、釣り合いがとれねぇな』
謎のいちゃもんをグリムにつけ始めた不良に、レイラは溜め息をつく
『小さい...口に入れば一緒だよ』
不良A『あぁ?お前、先輩に対する態度がなってないんじゃねぇか?って、コイツ噂の女新入生かよ!』
不良B『中々可愛い顔してんじゃん?なぁ、だったらお前がコイツの責任とってくれんのかよ?』
下品な笑みでレイラの肩に手を伸ばそうとしたその腕をデュースが強く掴む
デュース『先輩、校則に魔法での私闘は禁じると』
不良『私闘~?これは先輩から後輩への教育的指導だ!』
不良B『歯ぁ食いしばれ!』
不良A『お、思ったよりやるじゃねーか』
不良B『パスタが伸びちゃうから、今日のところは見逃してやる!』
震え声で言い放つと、そそくさとその場を退散した不良達
『弱...』
デュース『無事か?』
『なにもされてないから大丈夫。守ってくれてありがとデュース。好き...』
デュース『っ///な、仲間を助けるのは当然だ!』
エース『(オレだって魔法が使えてりゃ....)とにかくオレらもランチにしよ。朝御飯も食べ損ねたし、オレもう倒れる寸前...』
デュース『はぁ..ひどい目に遭った。優秀な魔法士を輩出する名門校にあんなテンプレ不良がいるとは』
面倒な不良を追い払い、五人はようやく食事にありつけた。質の良い料理にグリムが次々とたいらげる中、レイラは少しずつモクモクと野菜を囓っていた
デュース『レイラ、言ってる側からサラダだけじゃないか...』
『だって美味しい...』
グリム『他のも食わねーと栄養偏るゾ』
エース『そういうオマエは食べ過ぎ』
ユウ『ほら、僕のハンバーグ少し分けてあげるから、はいあーんして』