第52章 *ポムフィオーレ寮編～美貌の圧政者～学祭スタンバイ*

オンボロ寮



『送ってくれてありがと。じゃあ、またねジャミさん』


ジャミル『待て』


手を振って去ろうとするレイラを引き留めると、ジャミルは少し強めに身体を引き寄せた


『うきゅ...なぁに？』


ジャミル『俺はあの事件の時言ったよな。"もう、遠慮はしない"と』


『ん』


ジャミル『お前のことも、遠慮はしない。お前が好きだという想いに気づいて、そして伝えたからには本気で手にいれにいく』


『えっと..私はどうすればいいの？』


ジャミル『いや、いつも通り接してくれれば良い。だが俺だって男だ。前と違ってお前をいきなり抱きしめたり、キスしてきたりもする。それから...』


言いかけて少し恥ずかしそうに目線を逸らすジャミルに、何となく彼の真意が伝わったのか、レイラも同じく恥ずかしそうに彼の胸に顔を埋めた


『...えっちなことも..する..//？』


ジャミル『っ..//！お前が..良ければ。勿論、望まないなら手は出す気はないからな』


『..ん...いい、よ//？』


ジャミル『..本当か？』


無言で頷く熱を帯びた身体を強く抱き締める。今まで抑えていた愛おしさが溢れでるように身体を駆け巡る


ジャミル『ありがとう。あいつらには絶対に負けないし、あいつら以上に大切にする』


『ん..』


ジャミル『それじゃあ..』


最後に軽くキスをすると、舞い上がったテンションを押さえながら、それでも上機嫌に元来た道を帰っていった








ユウ『おかえり』


『ただいま、ユウ』


ユウ『嬉しそうだね、何かあったの？』


『ジャミさんにね、好きって言われたの』


ユウ『....そっか』


『あんなことあったから、てっきり嫌われてるかと思ってたけど...嬉しい』


ユウ『レイラ、ちょっとこっちおいで』


手招きされるままに近づき、ソファーの隣に腰かけると勢いよくその場に押し倒され、嫉妬の炎に揺らめく瞳に見つめられる


『わっ...ユウ、どうしたの？』


ユウ『やきもち焼いちゃった..』


『...んふふ、ユウ可愛い』


ユウ『笑わないの。ねぇ、キスしていい？それから、少しで良いから触らせて？』


『ぁ..ぅ..//いいよ』


ユウ『ふふ、ありがとう..』