第49章 *再会シーク*
ラギーたちがまじまじと見つめる中、レイラは少し戸惑った様子でブレスレットを撫でる
『..いいの?』
レオナ『返したりするなよ。特注に作らせたからな』
『ぁぅ....分かっ、た。ありがと..』
返しても受けとる気を微塵も見せない笑みに、諦めて改めてブレスレットを見つめる。腕の周りをキラキラと輝きを放つ姿にレイラはうっとりと心を奪われた
『キレイ...この宝石、レオさんの瞳みたい..』
レオナ『そのつもりで入れたからな。赤いのは..分かってるだろ』
『私、だよね?レオさんと私の瞳が一緒にいる。んふふ..嬉しい』
笑顔をほころばせると、それに満足した様子でレオナはもう一度手をとった
レオナ『ふ..俺の見立ては間違いじゃなかったみてぇだな...よく似合ってる』
そしてそのまま甲へと口づけては、笑みを深めて元の場所へと座った
ラギー『うわぁ..なんか王子様って感じっすね』
ジャック『いつもと違いすぎて戸惑うな..』
ナイトレイヴンカレッジ・廊下
あれからユウとの合流のことを思い出したレイラは、事情を話すと3人は"送っていく"と言って一緒に学園長室へと向かっていた
すると、学園長室へ行くための階段で、グリムを抱えたユウが疲れたように座り込んでいた
『ユウ..』
ユウ『あっ、レイラ!良かった..やっと会えた』
『ごめん。レオさんたちと話し込んじゃってた』
レオナ『なんだ、じゃれ合いでもやってたのか?』
ユウへと視線を向けると、制服や顔の至るところに引っ掻き傷や汚れがついていた
ユウ『グリムが暴れまくって..はぁ..』
グリム『うぐぅ..』
『グリム、怒っちゃダメ...ね?』
グリム『だけどよぉ...ぅ~..』
隣に座ってグリムを優しく撫でてやると、不満そうに声を漏らしつつもされるがままに撫でられていた
レオナ『ふん、クロウリーに請ったところで助けてくれるわけないだろうが』
ラギー『まぁでも解決したんだから良いじゃないっすか』
ジャック『そういう時はやっぱり自分の力で解決しなきゃ意味がねぇからな』
ユウ『そうだね。さぁ、グリムも捕まえたことだし寮に戻ろっか』
『ん』