第49章 *再会シーク*
ジャック『...海の匂いがするな。しかも胡散臭い匂いもしやがる』
『海..?海なんて行ったことない..あ..もしかしてアズさんたちかな?』
ジャック『..アズールのやつか。何か..腹が立つな』
『怒った?ごめん..』
ジャック『お前には怒ってねぇ。だけどその匂いをいつまでも纏ってるのは嫌だからな..上書きして良いか?』
『??いい、けど..んっ..』
小さく頷くと、ジャックは首筋に埋めていた顔をそのままスリスリと擦り付け始め、時折唇を滑らせながら柔い肌を甘く噛んだ
『ぁぅっ..はぁ..』
ジャック『(くそ..喰いたくなる..)』
レイラの小さな喘ぎ声にジャックの瞳に欲情の熱が灯り始めたその時、部屋のドアをノックもなしに開け放って入ってくる2つの影が現れた
レオナ『おいおい、帰って早々盛ってんのか?油断ならねぇな..ジャック』
ラギー『ジャックくん、普段くそ真面目なくせにそういうことに関してはやる気満々なんすね。シシシッ!』
いつもの笑みを口元に浮かべて部屋に入ってきたレオナ達だったが、その瞳や尻尾はこれ以上ない程に不機嫌なものだった
ジャック『レオナ先輩..ラギー先輩..』
『二人とも..おかえりなさい』
ラギー『その状況で言われてもねぇ..』
レオナ『ジャック、そこから退け。レイラはこっちに来い』
宝石の瞳がギラリとジャックを睨み付ける。離したくない思いで暫く動かないままでいると、組み敷かれたレイラがクイクイとジャックの服を引っ張った
『ジャック..一回離して..ね?』
ジャック『っ...』
『その代わり、後でいっぱい抱き締めて..?』
ジャック『....分かった』
そう言ってジャックが渋々レイラの上から退くと、レイラはベッドから降りて二人の所へと小走りに駆けていった
『はい、来たよ?』
ラギー『良い子っすねレイラちゃん。じゃあ早速..』
そう言ってレイラ抱き締めると、もはや慣れた様子で背中に手が回り、甘えるようにラギーの胸に擦り寄る
ラギー『はぁ..可愛い』
『ラギさん、おかえりなさい』
ラギー『ただいま。やっぱレイラちゃんは抱き心地最高っすね』