第49章 *再会シーク*
なら今回は許してあげるから、と微笑むとさすがにその笑顔には勝てずに、アズールは渋々盗聴器を仕掛けた行いを認めた
アズール『..そうですよ。それは僕らが仕掛けました。ですが、今回だけですしこの後回収する予定でした』
デュース『いや、そういう問題じゃない気が..』
グリム『こいつらオンボロ寮にも仕掛けてたんだゾ』
『アズさんたち悪い子』
自分の寮にも仕掛けられていたのは流石に嫌だったらしく、頬を膨らませてはアズールたちに順に頬をつねった
エース『ったく、ほんと怖ぇやつら...ん?そろそろ闇の鏡が開いてみんな帰ってくる時間じゃね?』
ラウンジの時計を見上げながら思い出したように呟くと、アズールたちもそれに気づいてソファーを立ち上がると、身だしなみを整えて始めた
アズール『では、僕らは帰ってくる生徒をお出迎えに行きましょうか』
エース『へぇ~そういうことするんだ』
アズール『これでも寮長なのでね。それに、残っていた者が出迎えるのは不思議じゃないでしょう?』
エース『んじゃ、オレらも寮に戻って先輩たち出迎えるか』
デュース『そうだな。ローズハート寮長やクローバー先輩たちなら早めに戻ってきそうだ』
ユウ『僕たちも戻ろうか。帰ってくる人達のお邪魔になっちゃいそうだし』
『ん。アズさん、ジェイさん、フロさん、またね』
アズール『今回は大人しく返しますよ。ですが、次は..ふふふ』
意味深な笑みのまま、レイラの手の甲にキスを落とすとそのまま立ち上がらせた
アズール『またのお越しを、ここのスタッフ一同心よりお待ちしておりますよ』
『ありがと。またごはん食べに行くから。みんな、行こっか』
ユウの手をとって繋ぐと、後方にエース達を引き連れながらレイラはオクタヴィネルを後にした
オンボロ寮
『久しぶりの寮..落ち着く』
ユウ『僕も、この3人で過ごす寮生活が落ち着くよ』
グリム『まったく、お前たちはオレ様がいてやらないと、どうしようもねぇからな』
『グリムも私がいなくて寂しかったでしょ?』
グリム『うぐ...まぁ..』