第49章 *再会シーク*
その後、5人はハーツラビュルの談話室に腰かけると、レイラが体験したホリデー中の出来事について話を聞いた
エミリアたちのことや黒兎のこと、ユニーク魔法の発現を聞いたユウたちは、その度に目を丸くして驚いたり悲しげに顔を歪ませた
『...こんな感じかな。後はママたちと遊びに行ったりして楽しかったよ』
ユウ『..僕たちの想像もしてなかったことがそんな短期間に..』
エース『レイラ..お前頑張ったな』
デュース『僕も改めてお前を尊敬した。初めてのことばかりで戸惑って混乱してもおかしくないのに、お前は無事に帰ってきてくれた』
グリム『でも泣き虫な所は全然治らねぇみたいだな』
『ぇ...?ぁ..』
グリムに言われて初めて自分の目から涙が溢れ落ちていることに気づいたレイラはそっと目を押さえた
『ぅ..ひっく..ゃ..見ないで..っ』
エース『ダーメ、見せてよ』
押さえている手を掴んで退けさせると、目元を赤くしたレイラが泣きながら睨み付けていた
『エースの..っ..バカ..』
エース『バカでいいよ。ほら、好きなだけ泣いていいから我慢すんなよ』
抱き締めながら頭をポンポンと叩くと、レイラは声を殺して胸で泣き始め、その様子をユウたちは背中や手を擦りながら、レイラの気が済むまで無言で慰めた
『怖いの。私のユニーク魔法は人に怖いものを見せて傷つけてしまう..』
ユウ『そうだよね..怖いよね』
『でも..それでもこれは私の力。何とかしなきゃ..』
エース『焦んなくていいじゃん。自分のペースで攻略法を見つけていこうぜ』
デュース『勿論、僕たちも協力する。力になれることがあるはずだからな』
グリム『この大天才のグリム様も協力してやるんだゾ!』
ユウ『魔法すら使えないけど、僕も手伝うよ』
『ありがと..みんな』
ユウたちの優しさに涙はもうなく、幸せに満ちた笑顔が小さく咲いた
prrrr..
『電話?』
エース『オレじゃねぇわ』
デュース『僕でもないな』
ユウ『僕、じゃない』
『あ、私だ....あれ?アズさん?』
『『『え"っ..』』』