第49章 *再会シーク*
状況が呑み込めずワタワタするエースに面白おかしくクスリと笑うと、そのままエースの胸に飛び込んだ
『ただいま..エース』
エース『...お、おう..おかえり』
最初こそはおぼつかない手でレイラを軽く抱き返していたエースだったが、腕の中の求めていた温もりにようやく我に返り、その小さな身体をキツく抱き締めた
『うきゅ..』
エース『っ..マジでおかえり..オレすげぇ会いたかった。あ~レイラがここにいる』
『ん、私はここにいるよ。エース、会いたかった..』
デュース『レイラ、僕のところにも来てくれ』
『デュース..』
逃がさないように腕の力を強めるエースを何とか宥め、今度はデュースの腕に収まり首元に額を擦り付けた
デュース『おかえり、レイラ。僕もすごく会いたかった』
『ただいまデュース。会いたかったよ..』
グリム『おいレイラ!このオレ様を忘れてんじゃねーんだゾ!』
真下の声に顔を向けると、足元で前足を腰に当てて不服そうなグリムが自分を抱き上げろと言わんばかりに見上げていた
『グリムもただいま。会いたかったよ..もふもふ..』
グリム『こら、腹に顔埋めるんじゃねぇ..』
グリムを抱き上げふわふわな腹を堪能するレイラの頭を押し返すが、その顔はまんざらでもなさそうだった
エース『なあ、レイラ。帰ってきたんならお前もゲームしねえ?』
『いいの?でも操作分かんない』
エース『オレらが手取り足取り教えてやっから安心しろ』
『じゃあ、やりたい』
グリム『仕方ねぇから最初は手加減してやるんだゾ』
デュース『よし、今度こそ勝ってやる』
コントローラーを握り直すグリムとデュース、そしてコントローラーを初めて握るレイラとその横に座って使い方を指導するエース、レイラを後ろから抱き締めるユウの5人は、いつも通りの楽しそうな笑顔で夕方まで一緒に穏やかな時を過ごした
エース『んじゃ、また明日な』
デュース『今年もよろしくな3人とも』
ユウ『うん、また明日ね』
『よろしく』