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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第48章 *剣呑マイティリー*










月兎の里・レイラの家




『ん...』


ゆっくりと目を開けると見慣れた天井が目に飛び込み、エミリアたちがそれに気づくと心からの安堵の表情に包まれる


エミリア『レイラ..良かった。目を覚ましたのね』


ディオン『気分はどう?どこか痛いところは?』


『ママ、パパ..ううん、大丈夫。ちょっと疲れただけ』


アデライト『ちょっと、ね...お前さん、嘘はいけないよ』


『おばあちゃん..どうしてここに』


部屋の傍らで椅子に腰かけていたアデライトは立ち上がると、側まで近寄り優しくレイラの髪を撫でた。その顔は悲痛で心配に満ちていた


エミリア『修行中に倒れた貴女を抱えて運んでくれたのよ。突然来られるから凄くビックリしたけど』


アデライト『すまないね、なにぶん私も焦っていたものだから』


ディオン『アデライト様、レイラは..』


アデライト『うん。口ではこう言っているけど、身体も心もボロボロだ。よく休ませてあげるんだ』


ディオン『はい』


アデライト『すまないが、少し二人で話してもいいかい?』


エミリア『畏まりました。ディオン、行きましょう』


ディオン『そうだね』


アデライトに一礼して二人が部屋を出ていくと、アデライトとレイラの間に少し気まずい空気が流れる




『おばあちゃん..あの人たち大丈夫?』


アデライト『安心しな。あの後すぐに正気に戻ったから全員家に返したよ。それよかお前さん、自分の心配をまずしないと』


『ううん。私がみんなに迷惑かけて傷つけたんだもん。自分の心配なんてできない..』


アデライト『お前さんって子は...』


アデライトは少し呆れ混じりに息をはくと、改めてレイラを優しく撫でる


アデライト『...すまないね。今回は私の判断ミスだったよ。まさかお前さんのユニーク魔法があんな強大なものだなんて。それに、ノアをどうやら調子づかせてしまったようだし、何よりお前さんを傷つける結果になっしまったね』


『私こそごめん。最近のノアは少し大人しかったから油断してた。ユニーク魔法を解放させて、また分裂して私を利用するためだったんだ』





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