第47章 *君臨エンプレス*
アデライトに手を振って家のインターホンを鳴らすと、ドタドタと慌ただしい足音と共に扉が勢いよく開かれ、一番安心する温もりに包まれた
エミリア『レイラっ!!あぁ良かった..心配したのよ?どこかケガしてない?怖い目に遭ってない?』
ディオン『大丈夫みたいだよ、ケガは見えない。でも本当に良かった..レイラに何かあったかと思うと僕たちいてもたってもいられなくて..』
『むきゅ...ママ、パパ..苦しい..』
エミリア『あっ、ごめんね』
ディオン『レイラが無事だったのが嬉しくて、つい..』
『お家入ろ?私、ママ達ともう一回ちゃんとお話ししたい』
レイラの言葉に喜んで頷くと、三人は家に入っていった。リビングに腰かけ、三人は改めて引き取ったときの事を話し合い、エミリアたちの想いとレイラの想いを互いに伝えた
『ママ、パパ..ごめんね。勝手に飛び出して心配させて..』
エミリア『私たちこそごめんなさい。貴女を利用するような真似をして、その上今は本気で愛している、なんて調子の良いことばかり言って..』
ディオン『でも信じてほしいんだ。僕たちはレイラを大切な本当の子供だと思ってる。何にも変えがたい宝物だ』
『..ん。私、きっとショックだったんだと思う。ママ達が私を"黒兎"とでしか見てない..私を利用して、良いように育てていたんだって..』
『『....』』
『でも、ちゃんとママ達の目を見て分かった。今、ママ達は"黒兎"じゃなくて"私"を見ていてくれる。私を愛してくれてるって..』
だから..と席を立ち二人の後ろに回ると、そっと二人を抱き締めた
『ありがとう...ママ、パパ..私を選んでくれて』
エミリア『レイラ..っ..』
ディオン『どうしよう...涙で可愛い顔が見えないよ』
レイラの包む込む温もりと優しく囁かれる言葉に、二人は静かに涙を流しながら、暫くそのまま寄り添っていた
『ママ、パパ..あのね、今日からまた3人で寝よ?』
エミリア『やっぱり一人じゃ怖い?』
『ん...それに、ママ達にギュッてされてるのが凄く落ち着くし、幸せなの』
『『なんだこの天使は』』
『...いい?』
『『勿論!!!』』