第7章 *ハーツラビュル寮編~真紅の暴君~間食トリプル*
ベッドに両腕を置き、その上に顎を乗せレイラの寝顔をジッと見つめる
その顔は愛しいという感情がありありと伝わるようで、ユウはレイラの頭を撫でながら、思っていたことを口にした
ユウ『エースは...レイラが好き、なんだよね?』
エース『...あぁ...オマエもだろ』
ユウ『うん....さっきね、君と同じことをした』
エース『同じ、こと?』
ユウ『キスをした...勿論、この子の同意』
エース『!!そうか....喋ったのかよ』
ユウ『怒らないでね...どうせ言わないでなんて言ってないんでしょ?』
エース『わーってるよ...オレは後悔してない。これから攻めてくって決めた...負ける気はねぇからな』
ユウ『僕だって...負ける気はないよ。でも、もし僕が近くにいてあげられない時があったら。エース、よろしくね』
エース『おぅ、分かった...』
ユウ『もしかして用ってその事?』
エース『あぁ..やっぱり言わないままはフェアじゃねぇと思って』
ユウ『だね...僕も同じこと考えてた』
エースもユウ同様にレイラの頬や頭を愛でるように触れる。くすぐったそうに、それでも幸せそうに笑う彼女に、二人は暖かい気持ちに包まれる
エース『よし、スッキリしたし今度こそ寝るわ。ありがとなユウ...おやすみ』
ユウ『おやすみ、エース』
エースが部屋から出ていくと、ユウは改めてレイラを抱き直し眠りについた
次の日
ドンドンドン!!!とけたたましい音と共に、エースは目を覚ました
エース『う~、誰だよこんな朝っぱらからドアをドンドンするの...うげっ!このボロ屋敷、振動で埃が落ちてくる!ハイハイ!今出るからドア叩くな!』
上からフワッと落ちてきた埃を払いながら、エースは玄関へと向かう
ガチャっと扉を開くと、険しい顔をしたデュースが溜め息をつきながら入ってきた
デュース『やはりここにいたか...』
エース『げ、デュース...』
デュース『他の寮生から話は聞いたぞ。寮長のタルトを盗み食いして首輪をはめられるとはな...お前、バカか?』