第46章 *邂逅ディープリー*
ママ達まだ寝てなかったんだ..どうしよう、入りづらいお話ししてる。でも戻る気にもなれないから、とりあえずこっそり隠れよう
それにしても、"あの事"って何..?
ディオン『言うつもりなのかい?それは言わなくても..』
エミリア『あの子に勘づかれて気を遣われて過ごすより、この際言ってしまって私達の今の気持ちを伝える方が良い気がして..』
ディオン『..さすがのあの子もきっと僕らを軽蔑するよ。
引き取ったのはあの子が黒兎だから、利用するためだから、なんて知ったら..』
あぁ.....本当なんだね..本当に、そうなんだね...
なんだろう..聞く前に分かってたからかな?涙は出てこない
その代わり、さっきよりも激しい鼓動と胸の苦しさ、身体の震えがくる...
苦しい...苦しい...早く、ここから逃げたい...
震えで足音が鳴らないように必死で歩きながらお部屋に戻った
バタン...
『っ...ぅ...は...』
怖い...どうしよう...
誰か...助けて...
prrr...
『ぁ...ユ、ウ...』
携帯の着信に"ユウ"って出てる...ホントは心配かけたくなくてすぐに連絡しないようにしてたけど、今は...今は...
『...ユ、ユウ...っ』
ユウ『あ、レイラ。ごめんね、夜に電話かけちゃって。どうしても声が聞きたくなっちゃってさ...』
『ユウ...私...っ..』
ユウ『...ゆっくりでいいよ。話したいことを話してくれれば』
何も言ってないのに分かってくれるユウの優しい声に、出なかったはずの涙がポロポロ落ちてくる。今すぐ叫びだしたい...この事を伝えたい...でも、
『ごめっ...上手く..言えな、い...っ..』
ユウ『うん..いいんだよ。僕は待ってるから』
エース『おいユウ、スピーカーにしてよ。オレらもレイラの声聞きたい』
ユウ『ちょっ..エース。今はダメ』
電話の奥からエースの声..
ユウ『ごめんね。今エースとデュースが遊びに来てて。レイラの声聞きたいってうるさくて..』
『い..よ。みんなに、聞こえるようにして』
ユウ『..分かった』