第46章 *邂逅ディープリー*
月兎の里・レイラの家
ディオン『やっと帰ってこられたぁ...』
エミリア『ほんともう、あの人たちは。レイラ大丈夫?疲れたでしょ』
『ううん。大丈夫』
ディオン『強い子だなぁ..』
エミリア『アデライト様と魔法の修行をしたの?』
『ん。おばあちゃん教え方上手だし、新しい魔法覚えるの凄く楽しかった』
『『おば..っ!?』』
『?』
エミリア『あの御方をそんな風に呼べるなんて、この村だと貴女だけよ..』
ディオン『さすが黒兎同士..僕たちには出来ないよ』
エミリア『にしても半日の修行でアデライト様にあそこまで褒められるなんて、頑張ったのねレイラ』
自分のことのように喜びながら、頭を撫でられると兎耳が心地よく揺れる
ディオン『うっ、可愛い...』
エミリア『さぁ、いっぱい魔法使ったからよく休まないとね。そうだわ、おやつにしましょう』
ディオン『エミリア特製のチーズケーキだよ。手を洗って服を着替えておいで』
『ママのチーズケーキ..!』
パアッと顔を輝かせると、小走りで洗面所へと向かう。その後ろ姿に二人は顔を見合わせると、クスクスと笑いながら後を追うように歩いていった
『むぐ..』
エミリア『美味しい?』
『ん!ママの作るものみんな美味しい..』
頬を軽く染めながらふわっと微笑むと、あまりの愛らしさに二人は思わず頭を抱えた
エミリア『なんでこの子はこんなに可愛いわけ?』
ディオン『僕が聞きたいよ。はぁ..天使だ』
『??』
エミリア『そういえば食べる前に写真撮ってたわね。マジカメにでもあげるの?』
『ん。これ見たらみんな、私が元気でやってるよって分かるでしょ?』
エミリア『そうね。お友達も心配してるだろうし、それで安心してくれるなら..』
ディオン『レイラも現代っ子だなぁ..』
エミリア『写真と言えばディオン。レイラの式典服のプリント、ちゃんとしておいてよね』
ディオン『勿論!任せてよマイヴィー..あだっ!!』
『頭叩くとお馬鹿になっちゃうよ?』
エミリア『大丈夫よ。この人既にお馬鹿だから、これ以上お馬鹿にならないわ』
ディオン『ひ、酷い..』